歴史を網羅するようなセットリストを6人で再編成するのは相当困難だったに違いないのに、すべての歌詞、メロディが今走り出す背中を押すように、今この瞬間のためにあったかのように強く響き、彼らが作り上げてきた名曲たちの力を噛み締める。前半1時間を使ってストイックに表現し尽くしたバンドスタイルの存在感に改めて驚かされ、ユニットパートやノリノリのダンスナンバー、欠かせない爆笑MCタイムや映像コーナーではどんどん笑顔が溢れていく――のだけど、一瞬の隙によぎる彼の面影。やっぱり寂しいと思うのも、それでも今楽しく笑えるのも、嘘のないかけがえのない真実だ。関ジャニ∞はそれをまるごと抱えて、たまにコケたとしてもご愛嬌、もっともっと前へ進んで行くのだろう。ステージを去る6人それぞれの、キラッキラの笑顔に確信した。（後藤寛子）
