20年前の『無罪モラトリアム』の時、彼女は既にセンセーショナルな存在となっていたが、デビュー曲“幸福論”からメディアに大々的にプッシュされていたかというと、そうではなかったと思う。あたかも、オルタナティブがメインストリームに成り代わる歴史を凝縮したかのように、当初はソロキャリアを歩んでいた。“カーネーション”か“NIPPON”か、いつしか彼女は国民的ポップスターとなっていたが、新曲“公然の秘密”から始まるディスク2の、多様なコラボレーションで社会をかき回してきた楽曲の連打は凄まじい。実験精神にこそ美を見出してきた活動の記録だ。(小池宏和)
実験と発見、惹かれ合う万有引力
椎名林檎『ニュートンの林檎 ~初めてのベスト盤~』
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20年前の『無罪モラトリアム』の時、彼女は既にセンセーショナルな存在となっていたが、デビュー曲“幸福論”からメディアに大々的にプッシュされていたかというと、そうではなかったと思う。あたかも、オルタナティブがメインストリームに成り代わる歴史を凝縮したかのように、当初はソロキャリアを歩んでいた。“カーネーション”か“NIPPON”か、いつしか彼女は国民的ポップスターとなっていたが、新曲“公然の秘密”から始まるディスク2の、多様なコラボレーションで社会をかき回してきた楽曲の連打は凄まじい。実験精神にこそ美を見出してきた活動の記録だ。(小池宏和)