「黒い鏡」から色鮮やかな世界へ

BBHF『Family』
発売中
EP
BBHF Family
今年7月にリリースされた6曲入りEP『Mirror Mirror』と対(つい)になるセカンドEP。スマホやSNSによるデジタルコミュニケーションを普遍的な表現として取り入れた前作との対比で言うならば、今作『Family』は一気に肉体感が増した。オントレンドな打ち込みを取り入れた近作の流れを汲みつつ、ロックバンド寄りのアプローチだ。何よりも前作と対照的なのが、歌詞の全編に五感のすべてをフル稼働して感じる生活の息づかいと、筋肉や骨の軋み、命の重さを感じること。とにかく人間の匂いがするのだ。

今作について、赤坂BLITZのライブで、尾崎雄貴(Vo・G)が、「僕らを取り巻く世間、周りにあるものすべてを『家族』と呼んでみようという、いままでにはないスタンスの作品」と言っていた。それは決して、人類みな兄弟的な意味ではない。目に映るすべての景色や生き物(人間も含む)を、自分と無関係ではないものとして捉えることで、ありふれた日常が発見と興奮に満ちたものなる。そんな感覚だと思う。全曲、エネルギッシュだが、特に“なにもしらない”が良かった。生きてるって感じ。(秦理絵)
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