70年代から脈々と続くメタルの流儀を粛々と貫いてきたバンドだというのに、その限定された枠内で許される限りのクリエイティビィティを発揮し、非メタルな輩にも熱く支持されるようになった稀有なバンド、マストドン。通算4作目では、メジャー・デビューとなった前作とは違い、メジャー・レーベルに所属していることにつっけんどんになるのではなく、その事実を受け入れるどころか強力な武器として利用することで、さらなる次元に登り詰めるのに成功。4部構成の曲や13分に及ぶ叙事詩を含む、全7曲が約50分に及ぶこの作品はこれまでの作品同様に壮大なコンセプトのもとに創造されているが、かつてないほどそのドラマは外に向けて物語られている。つまりメジャー感が増してるわけで、その所以はちゃんと金を掛けているから。それがもっとも顕著なのは大物プロデューサー、ブレンダン・オブライエンの起用。これまでパール・ジャムやスプリングスティーンの硬派なロック魂を損なうことなく、大衆にもアピールする作品を作り上げてきた彼の功績は大きい。優れたロックはいつだって大衆に聴かれるべきなのだ。(内田亮)