ジミ晩年の代表ライブ

ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス『ライヴ・イン・マウイ』
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  • ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス ライヴ・イン・マウイ
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ジミが亡くなったのは70年9月18日。その約ひと月半ほど前の7月30日にマウイ島の野外で行われたライブは、状況や環境はどうあれジミの最晩年を代表する素晴らしいものだ。あの時代ならではのヒッピー・カルチャーが爆発しまくる映画『レインボウ・ブリッジ』のために行われたライブは、火山裾野にある強風が吹き荒れる牧場にステージ、アンプ類をなんとかセットした急ごしらえ、観客はヒッピー・コミューンの人々や街でたまたま声を掛けられた人という中で、ジミは終始にこやかに、いつも以上に熱のこもったプレイを繰り広げる。

日本ではハワイというとオアフ島が有名なわけだが、アメリカではマウイ島がスピリチュアルなスポットとして非常に人気があり、殊の外、そうしたものに敏感なジミとしては感じるところがあったのだろう。各10曲前後の2回ステージ、“ヘイ・ベイビー(ニュー・ライジング・サン)”のようなレコーディング中の曲から、非常に熱のこもった“フォクシー・レディー”あたりまで幅広く演奏されるが、同時にかなりジャム的なプレイも聴かせるなど、聴き所は満載だ。そのライブ映像も含め、『レインボウ・ブリッジ』製作顛末記の新作ドキュメンタリー『Music, Money, Madness... Jimi Hendrix in Maui』では当時の状況が掘り起こされるが、いい加減な企画やスクリプトに50万ドルが動くという、現代からするとおとぎ話状態ながら、いちおう、みんな本気だった。

このドキュメンタリーにはジミのマウイ島ライブの残っている映像が収められているが、無い部分は静止画像となっていて、その潔さは正解。もちろん、どーして全部撮っておかなかったんだとの怒りは改めて強いが、素晴らしいパフォーマンスが忘れさせてくれる。(大鷹俊一)



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ディスク・レビューは現在発売中の『ロッキング・オン』1月号に掲載中です。
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