いかついドラムに、歪みまくったギター&ベースのサウンドは、派手に土埃を巻き上げて爆走するアメ車のよう。そんなふうに乾いた風やけたたましくエンジンを吹かすアメリカン・ロック的な豪快さがある一方で、ずっしりと体にまとわりついて締め上げていくような、ブリティッシュ・ロック風の音塊も飛ばす。ちょっぴりオールドスクールなロックンロールの持つワルさ不気味さ、そして甘美さを、4人・4つの音のバトルで生々しく表現している。マッチョになりがちなムードだが、KYOKOの歌と憂いを帯びたメロディ・ラインが、がっつりと男臭いサウンドにポップな色づけをし、パンキッシュにも響かせている。それぞれの音やキャラクターの凸凹がうまいこと噛み合っていて痛快だ。(吉羽さおり)
じゃじゃ馬ロックンロール
Scars Borough『Scars Borough』
2009年04月22日発売
2009年04月22日発売
MINI ALBUM
いかついドラムに、歪みまくったギター&ベースのサウンドは、派手に土埃を巻き上げて爆走するアメ車のよう。そんなふうに乾いた風やけたたましくエンジンを吹かすアメリカン・ロック的な豪快さがある一方で、ずっしりと体にまとわりついて締め上げていくような、ブリティッシュ・ロック風の音塊も飛ばす。ちょっぴりオールドスクールなロックンロールの持つワルさ不気味さ、そして甘美さを、4人・4つの音のバトルで生々しく表現している。マッチョになりがちなムードだが、KYOKOの歌と憂いを帯びたメロディ・ラインが、がっつりと男臭いサウンドにポップな色づけをし、パンキッシュにも響かせている。それぞれの音やキャラクターの凸凹がうまいこと噛み合っていて痛快だ。(吉羽さおり)