片思いを「魔法」と形容する誠実さ

SHE’S『Spell On Me』
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SHE’S Spell On Me
前作シングル“追い風”に続き、またもやドラマタイアップの書き下ろし曲が完成。この“Spell On Me”は、『ラブコメの掟〜こじらせ女子と年下男子〜』のエンディングテーマとしてすでに耳にしている人も多いはず。男性目線の片思いのバラードというテーマで楽曲制作に取り組んだという井上竜馬(Vo・Key)だが、言われてみれば、その視点での楽曲はこれまでSHE’Sにはなかった気がする。バンド10周年を迎えるSHE’Sの、実は密かな新境地でもある。片思いというテーマを、ただ切なく悲しいものとして描くのではなく、それを「魔法」と形容することこそが、井上のソングライティングの巧みさであり誠実さだ。報われない寂しさや身勝手な妄想に落ち込む日も、それは恋の魔法のせい。そして愛することの喜びを知るのも「君」に恋をしたからこそ。そんな「片思い」における不安定だけれど、決して不幸なだけではない心情を、これほど静謐に描けるというのは井上竜馬ならではだ。タイアップの中にも、しっかり自身の偽りない感情が描かれて、その説得力の強さも、揺らがぬSHE’Sの魅力である。(杉浦美恵)

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