どちらも元々は18年前に活動していたeq.（今年1月に徳川eq.と名を改めて活動再開）の2曲。今回UVERworldがアレンジをし直し、徳川eq.のメンバーである愛笑むをはじめとしたゲストを迎えてリリースされることになった……と、情報が盛り盛りなのだが、楽曲も聴きどころてんこ盛り。まず“来鳥江”って何？ 他にも《一緒にさぁ　ボグベェ》という謎ワードが登場。さらに、この歌にもうひとりフィーチャリングされているのは、俳優の山田孝之だ。そして“SOUL”でも、青山テルマの美声をフィーチャーしつつ、《Eーね》なんてライトな歌詞が盛り込まれている。今のUVERだからできる、スケールが大きなタガの外しっぷり！ それでいて、技巧はストイックに発揮し、ロックバンドとして高い完成度に着地させている。個人的には、20年近く前のミクスチャーロックに息づいていたユーモアやセンスは今も色あせていないことを、UVERがこの2曲をアップデートして教えてくれた気がして胸が熱くなった。脳裏に浮かぶ、あの頃のストレンジでオリジナルなバンドたち……道は途切れずに続いていくのだ。（高橋美穂）

『ROCKIN'ON JAPAN』10月号より