昨年7月に行われた、バンドにとって約1年半ぶりの有観客ライブ「ONE OK ROCK 2021 "Day to Night Acoustic Sessions"」の模様を収録した映像作品。ストリングス、キーボード、コーラス、パーカッションなど、サポートメンバーを迎え、全13曲がリアレンジされている。ライブそのものが作品だったことが観てみるとわかるし、チケットがプレミア化していたことを踏まえても、映像として発表されて本当によかったと思う。
Ryotaがウッドベースを奏でた“Deeper Deeper”、宇多田ヒカルの“First Love”カバーなど、どの楽曲にも今の彼らの音楽的な成熟やスケール感が表れている。プロフェッショナル揃いのサポートメンバーにも、「サポート」されるのではなく、がっぷり組み合えている印象だ。その一方で、どんな状況でもバンドを楽しむパワーや、オーディエンスに会えた嬉しさが伝わる表情など、ピュアな根本は変わらない。そのバイブスは会場いっぱいに広がり、“Stand Out Fit In”では、心の内のシンガロングが聴こえてくるようだった。その手でミラクルを起こしてきた、彼らの真骨頂がここに。(高橋美穂)
成熟と根本が起こすミラクル
ONE OK ROCK『ONE OK ROCK 2021 Day to Night Acoustic Sessions』
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