「自然体」が画期的 

LiSA『シフクノトキ』
発売中
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LiSA シフクノトキ
「自然体のLiSA」って、画期的ではないだろうか。だって、画面の中で“紅蓮華”や“炎”といった壮大な楽曲を気迫たっぷりに歌う姿や、ライブでは「ロックヒロイン」と名付けられるほどパワフルにステージを駆け回る姿が、どうしても思い浮かぶもの。でも、 “シフクノトキ”は、どの角度から見ても自然体。カタカナの曲名も、力みのない歌い方も、ふんわり日常と地続きに感じられる。

彼女が手掛けた歌詞からも、「自然体のLiSA」の才能を無理なく発揮できるようになったことがわかる。まず《少し首もと緩めたら 華咲く夜の道を帰ろう》という歌いだしの「首もとを緩める」という表現、30代以上に響く絶妙なところを突いている。さらに《何もなかった頃よりも/なんだか わたし 楽しくやれてる》《がんばったわたし がんばれなかったわたし/いつもありがとう》といったフレーズが、疲れた心身に自己肯定感という明かりを灯す。憧れられる姉さん、キュートなヒロイン、どれも紛れもなくLiSAだけれど、今の“シフクノトキ”のLiSAは、同世代や大人、そして女性に共感を呼ぶだろうな。(高橋美穂)

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