前作『Actor』から約1年4ヶ月ぶりの新作アルバム。メンバー全員が作曲を手がけ、個性豊かな楽曲を生み出していくというのが緑黄色社会の面白さで、そのバンドの強みを実感させられたのが『Actor』であった。今作ではその多様性をさらに押し広げ、また新たな緑黄色社会の魅力を見せてくれる。peppe(Key)作曲の“Starry Drama”の疾走感も、小林壱誓(G)作詞作曲の“ジブンセイフク”の不思議なエモさも、穴見真吾(B)作曲の“陽はまた昇るから”のまぶしいポップネスも、さらには長屋晴子(Vo・G)が作詞作曲を手がけた表題曲“ピンクブルー”のキャッチーにして意外性抜群なポップワールドも、それぞれがバラバラなテイストでありながら、長屋の歌声がそのすべての個性を統べる。結果、素晴らしく完成度の高いモンスターポップアルバムが誕生した。ほかにも小林と長屋が共同で作詞を手がけ、ふたりがボーカルをとる“あうん”や、作詞を長屋&小林、作曲をpeppe&穴見で作り上げた“Slow dance”など、楽曲ごとに異なる制作方法をとれる緑黄色社会だからこその魅力に溢れた必聴盤。(杉浦美恵)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年6月号より抜粋)
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「全員ソングライター」の強み極まる
緑黄色社会『pink blue』
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