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表題曲“あのね”は、黒柳徹子の自伝的物語をアニメーション映画化した『窓ぎわのトットちゃん』主題歌だ。メロディからも、言葉からも、あいみょんがこの曲をとても大事に大事に紡ぎ出していったものだということが伝わってくる、温かで柔らかな1曲である。《「ありがとう」その台詞には/不安も過る 不思議だね》と小さな感情の波に寄り添いながら優しい愛の矢印を《君》に向け、《潰れそうな 何かがあるなら/後ろから抱きしめる/許されるまで 強く》と心を決める、そんな思いの背中を少しずつ力強くなっていくサウンドプロダクションが押す。きっとこの曲も『トットちゃん』と同じように、日本人の心に長く残っていくものになるに違いない。一方カップリング“die die die”は3度目のタッグとなるミツメの川辺素がプロデュース。ギターにPunPunCircle、ベースに元シャムキャッツの大塚智之、ドラムにtricotの吉田雄介という東京インディーロックオールスターみたいなメンツを集め軽快なカントリーロックを鳴らしている。(小川智宏)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年1月号より抜粋)
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