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誰も焼き直しだとか言わないから、こういう曲、もっとやればいいのに! この方向でもっと何曲も作れるのに!と、聴いていると思うが、曲を書く5人が5人とも、なかなかそれをやらないのがユニコーンだ(特に再始動以降)。過去の成功体験をトレースするのを避けて、とにかくなんかやらかそうとするのである。なので、このニューアルバムにはびっくりした、力いっぱいそれをやっていて。まず“OAW!”の曲調及びMVが、やりすぎなくらいそういうもので、大笑いしたが、この曲だけではない。ABEDONや川西幸一やEBIの曲のように、タイトルからしてそれがわかるようにしてあるやつもあるし、「OTのこういう曲、いつ以来だろう!」とか「これ“デーゲーム”じゃないすかテッシー!」というのが聴くとわかって、もう大変嬉しくなる曲もある。で、そのうえで、「なんかやらかそうとしている」新領域な曲も、ちゃんと入っている。まさに、今のユニコーンがこういうことをやってくれたら嬉しいアルバム。(兵庫慎司)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年1月号より抜粋)
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