『ROCKIN'ON JAPAN』がお届けする最新邦楽プレイリストはこちら
殻を破るというテーマで制作された新体制初のミニアルバム。恋愛曲が得意なリコ（Vo・G）は、拠点を大阪から東京に移したターニングポイントで自身と向き合い、“Anthem”“チョコミンツ”で夢を追う20代の青春を描いた。音楽の道を駆け上がっている等身大の姿が表れた、文字通りのアンセムだ。“Stand By Me”“YOUTH OF EDGE”“リプレイ”の3曲では、物語性のある曲が多いぺっぺ（G・Cho）が珍しく自らの想いをぶつけている。《99’バイブスたちは／意思など無いと思われがち》（“リプレイ”）と、それをいいとも悪いとも言わずただ受け止める感じもリアルで、今までになく本心があらわになっていてリスナーをドキドキさせる。自分のキャパを広げようと初の作詞曲に挑戦したはな（B・Cho）の“Cosmic beatle”は、これまでに絶対なかった曲調と《いらないもの全部火星に輸送さ！》と型にハマらないワードセンスを見せつけ、刺激的なアクセントになった。3人のキャラが浮き彫りになる、今のヤユヨを知るうえで欠かせない作品。（有本早季）（『ROCKIN'ON JAPAN』2024年4月号より抜粋）
『ROCKIN'ON JAPAN』4月号のご購入はこちら
