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緻密にして豪快なバンドアンサンブル。スタティックとダイナミックを自在に往来するスリリングな展開。結成以降、そうした特異な音楽性を懸命に磨き、4人独自の調和を育み続けながら、2月には結成15周年記念の武道館公演を見事成功させた彼ら。新章開幕を告げる今回のEPは、4人が長年深め続けてきた自信と確信が凝縮された渾身の一作だ。上述した音楽性はさらなる洗練へと向かい、何より、4人のバンドとしての一体感(言い換えれば、四者四様の強烈な個性がひとつの方向を目指して重なり合う時に生まれる直線的でパワフルなエネルギー)がかつてないほどに極まっている。今回新しい挑戦として、いくつかの楽曲に外部からアレンジャーを迎えているが、“Dear Future”も“Freedom”も、新しい要素を加えるのではなく、ひとつの巨大な生命体として躍動&疾走する4人のバンド感を最大限に増幅させる仕上がりに。否応もなく胸が高鳴る。村松拓(Vo・G)の歌が果てしないスケールの中で高らかに轟く“Will”も素晴らしい。(松本侃士)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年7月号より抜粋)
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