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“Rising Hope”から10年ぶりにアニメ『魔法科高校の劣等生』の主題歌を担う表題曲は、田淵智也（UNISON SQUARE GARDEN）の手による凝りに凝ったフレーズと構成が終始暴れ回り、情報量が溢れかえるような迫力にまず圧倒される。ただし、超高難度のはずのメロディがLiSA節全開で完璧に歌い上げられることによって、そこに親しみやすさ、ポップさが宿るという、曲の在り方そのものがどうしようもなくかっこいいキラーチューンとなっている。高橋優作詞・作曲の“拝啓、わたしへ”は徐々に楽器が増え賑やかさを増してゆくトラックの上で《わたし》自身に《会いに行くよ》というリフレインが暖かみを伴って胸を打つポップソング。ツミキ作詞・作曲の“ハルシネイト”はサイバーな世界観のリリックと、終盤でのビートの激烈な盛り上がりに向けて効果的かつ緻密に組み上げられた曲展開が光る楽曲。濃く刻まれた各々の作家性とLiSAの超絶歌唱とが三者三様の化学反応を魅せてくれる、稀代のロックヒロイン面目躍如のシングルだ。（長瀬昇）（『ROCKIN'ON JAPAN』2024年7月号より抜粋）
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