エイトビート今回はミディアム・スローで厚めのイントロから途中で加速して軽快なロックンロールになるM1“エイトビート”、ニューオリンズ発パンク着のカッティングからポップなロックンロールに変わるM2“ヒャクレンジャー”、そしてパンキッシュなロックンロール一直線のM3“レッツゴー宇宙”の3曲。M1、2はヒロト曲で、8ビートを生きることに喩えたり(M1)、それぞれの信念を持って生きるみんなをいろんな色の集まりのヒャクレンジャーと名付けたり(M2)相変わらずポップで面白くて冴えている。マーシー曲のM3は掛け布団を吹っ飛ばして宇宙へ飛んでいく、めっちゃマーシーな曲。まあ相変わらず絶好調というかいつもの通りと言うことはできるのだが、本当は重要なのは3曲ともロックンロール味のロックンロールを食ってる感じではなくて、食ったらウマかったぜロックンロール!という生な実感があるということだ。○○味の音楽と、○○そのものであることの間には残酷なまでの深い溝があって、それはリアルな興奮があるかないかということに尽きる。単純で、だからこそリアル。クロマニヨンズを金太郎飴的に捉えるのは間違いもいいとこなんである。(山崎洋一郎)