李闘士男監督による映画『ボックス！』の主題歌を含めた、4曲収録のシングル作。楽曲はRIZEによるものだが、映画に出演する市原隼人が「隼人」名義で参加している。彼の担当はボーカル。JESSEと隼人による、スパーリングのようなラップの応酬のパートも聴き所だ。映画の方は未見なのだけれども、賑やかなボーカルと爽快なロック・サウンドが印象的な“LAUGH IT OUT”は、ボクシングをテーマにした青春ドラマによく映えそうだ。RIZEと隼人が共演するPVにおいても、みんないい顔をしている。隼人は役作りのための坊主頭である。

それにしても“LAUGH IT OUT”でのRIZEは、跳ねるリズムに大振りなギター・リフ、そして伸びやかなコーラスと異様にポップである。そりゃ映画の主題歌だし、というのもあるだろうが、そうではなくてだからこそ滲み出るロックな感触こそが重要なのだ。ストロング・スタイルのライブを10年続けてきたからこそ得られる、深いガラスープの味わいの如しロック。RIZEはこの曲によって「何をやっても大丈夫」なロック・バンドの証明を果たしている。（小池宏和）