素直にだってできるのだ

Base Ball Bear『short hair』
2011年08月31日発売
SINGLE
Base Ball Bear short hair
今回は、Base Ball Bearがラブソングを歌う。といっても、これまでもあったとも思うけれど、よくよく思い返して見れば、やっぱりどこかBBB的な、もっと言えばソングライター・小出祐介のナナメな目線が入りまくったシチュエーションだったり、てれ隠しなのかヘンテコな言葉遊びがふんだんだったり、物語的だったり、とディテールに拠ったものだったかもしれない。感情を練り上げて、洗練された歌だった。対して今回は、とてもピュアに、心模様をつづる。何をしていても、何を考えていても、最終的にどうしても「君」のことへと着地してしまう、止まない恋心が、まっすぐに歌われる。歌もまっすぐなら、サウンドもまたシンプルで爽やかなギター・ロック・チューンとなった。BBB印たる、ユニークでポップな仕掛けはおさえられた、柔らかなストーリーが流れている。《たくさん失う 時が流れゆく/それでも僕は、君を待ってる》。淡いセンチメンタルと、それをほんの少し上回った期待感。どんでん返しの結末などもなく、揺れっぱなしの想いのままで聴く者の心をきゅんきゅんさせるのが、新しい。(吉羽さおり)
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