日本の応援団圧巻。ウルフルズがシングル曲をほぼ全て演奏した武道館ライブの記録映像だ。こうして彼らの歴史をふり返ると、ヒット曲の多いバンドだとあらためて感じる。1曲目に収録されている“ガッツだぜ!!”で彼らがブレイクした時、こんなに持続性のあるバンドになると誰が予想しただろう? 同曲のタイトルになっている決め文句はあまりにわかりやすいし、トータス松本はキャラが濃いうえPVではちょんまげ姿だった。当時は色モノ風に見えたし、一発屋に終わると予想した人も少なくなかったのではなかろうか。だが、彼らはそうならなかった。初めて世間に広く認知された曲が“ガッツだぜ!!”だったせいもあり、彼らには応援歌が求められる傾向があった。リストラが問題になった時期にカバーした“明日があるさ”など、その種の応援歌の典型。近年では“泣けてくる”が励まし型である。逆にいうと、ウルフルズ人気が短期でなかったのは、曲の水準が高かっただけでなく、閉塞感がなくならない日本が、彼らに励まされ続けることを選んだからだ。ちなみに、私が一番励まされた曲は“バカサバイバー”。(遠藤利明)