ポップなメロディメイカー復活

ダニエル・パウター『ターン・オン・ザ・ライツ』
2012年09月05日発売
ALBUM
ダニエル・パウター ターン・オン・ザ・ライツ
06年にリリースされたセルフタイトルのデビュー・アルバムからのシングル“バッド・デイ~ついてない日の応援歌”が、日本でも大ヒット。ラジオで流れない日はないくらいのヘビロテ状態で、プロモーション来日やサマソニ出演、ジャパン・ツアーを果たし、2ndアルバム『アンダー・ザ・レーダー』(08)を日本先行で発表、10年には早くもベスト・アルバムまでリリースとデビューから超特急でキャリアを駆け抜けているダニエル・パウター。その間、おそらくは予想を上回るスピードで名が広まって、ヒット・チューンのプレッシャーを負っての制作が続いていたと思うが、喧騒と時間と移籍を経てじっくり取り組めたのがこのニュー・アルバムだろう。ポップな鍵盤の音色にのせてチアフルなメロディを響かせる彼ならではの曲から、どキャッチーなポップ・チューン、枯れと哀愁のあるメロディを切なく歌いあげるロックやセンチメンタルすぎる失恋ソングに、難波章浩やTRIPLANEなど日本のアーティストとのコラボ曲も収録されて、もりだくさんだ。肩肘張らず「ダニエル・パウター節」にこだわった涙あり笑いありの王道アルバムだ。(吉羽さおり)
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