ASIAN KUNG-FU GENERATION『ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN COMPILATION 2013』
原則として、どんな音楽家も国籍や地域性に囚われることなく、自由に音楽を生みだすべきだ。とはいえ、NANO-MUGEN FESが体現してきたように、邦楽と洋楽が交わる場を設けることには大きな意義があると思う。演奏やアレンジ、歌の世界観において、世界中でイノベーションが日々起きている。そこに向けて開かれることは、日本の音楽のイノベーションを促すはずだからだ。
今年のNANO-MUGEN FESはお休みだが、恒例のNANO-MUGEN CIRCUITは6月14日より全国で展開される。本作は出演予定の15組の楽曲を網羅したコンピ。
岩崎愛、シャムキャッツ、SPECIAL OTHERS、ストレイテナー…と、基本的に日本勢中心だが、洋楽勢と並んでも全く違和感がない。むしろ日本勢のほうが洋楽的な印象があるほどで、それは彼らがJポップ的な歌メロ中心主義から離れ、自由なスタンスで日本語ポップを奏でているからだろう。特にインパクトがあるのは、アジカンのBECK“Loser”の日本語カヴァー。洋楽と邦楽の異種交配から生まれた、新しい「ロックの詩情」がここにある。(神谷弘一)