来日が待ち遠しい、完成形

ウォーペイント『ウォーペイント』
2014年01月22日発売
ALBUM
ウォーペイント ウォーペイント
『AM』『MGMT』と、自身の名前を付けた作品で真剣勝負したアーティストが目立った2013年だが、ウォーペイントの約3年ぶりとなる2枚目もずばりセルフタイトル。どうやら、それはステラ(Dr)が加入したことによって固定された現メンバーで書き上げた曲のみで構成できた初の作品だからとのことだが、確かにその前のEPの延長線上にある感じのデビュー作に比べると、アルバムとしてぐっとまとまり感がある。特に今回はリリースを遅らせてまでフラッドのプロデュースにこだわったらしいが、彼の得意とするオーガニックなアンビエンスがバンドの世界観をぐっと深めているのがいい。さらにエレクトロニックなサウンドやリズムをかなり取り入れているが、これはやはりテレサ(G)の彼氏、(バンドはおぞましいと言う)ジェイムス・ブレイクの影響か、と疑ってしまう。そしてアートワークやMVを手掛けているのはジェニー(B)の夫のクリス・カニンガム。ちょっと前の女性バンドだったら、真っ向から彼らの影響を否定するだろうけど、彼女たちはあっさり「影響されて当たり前」と言いそう。そういう力強さを感じさせる2枚目だ。(内田亮)
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