アラン・マッギーが新しく立ち上げたレーベル、359ミュージックの第1弾アーティストとなる秘蔵っ子がこのジョン・レノン・マカラー。弱冠16歳のシンガー・ソングライターというと、真っ先にジェイク・バグを、さらに若さという意味ではザ・ストライプスも思い浮かべるわけだが、まさにそういうアーティストである。といっても、別に追っかけているわけでも、2匹目の……というものでは決してない。言ってみればこういう新しい才能が突如出現する時というのは、どかっと塊でくるものなのだということだ。そして、このジョン・レノン・マカラーの場合には、ジェイク・バグに較べるとよりオーソドックスなスタイルを完徹しているところがなによりも骨太い。ボブ・ディランと比較されることが多いのもこうしたジョンの作品の性格を評してのことだろう。全編基本的にフォークとブルースをベースにした弾き語りで、これを貫き通すこの才能が素晴らしいし、なによりもヴォーカルが表情豊かで一本調子になりかねない音をよく聴かせるところが只者じゃない。終盤に行けば行くほど歌い回しが頭に残っていく力業に圧倒されてしまう。(高見展)