【インタビュー】パーカーズのポップスは誰もひとりにさせない! 聴く人を全肯定する愛のEP『君にもらった愛』を語る

【インタビュー】パーカーズのポップスは誰もひとりにさせない! 聴く人を全肯定する愛のEP『君にもらった愛』を語る

自分が選んだものを信じて進むしかないのがバンドだから。いちいち気にしてらんないなってマインドになった(豊田)

──“GOOD DAY”は、 “運命の人”とか“君が好き”とかを彷彿させるようなパーカーズらしい曲で。これまでだったら、もう少し恋愛っぽい歌詞が乗っていたのかも、とも思ったんですよね。

豊田 2年前にワンコーラスはできていて。シンプルに、ただただ自分の思ういい日ってどんな日だろうってイメージして作っていきました。今回レコーディングできることになったので2番以降を書いたんですけど、そこでは、聴いてくれた人に明日も頑張ろうって思ってもらえるような、背中を押せるような歌詞にしたいと思って。自分の思う優しくて強い言葉を持ってきました。

──2番の歌詞は特に印象的で。《大事にしてくれる人に/たくさんの愛を届けたい》からの4行がいいなと思いました。

豊田 これ、ほんと僕そのまんまなんです。大事にしてくれてる人に、「ありがとう」や思いやりの愛の形を100%届けたいし、そういう人間でいたいんです。でもそれをするには、まず自分のことを好きにならないと難しいなって。今はポジティブなマインドなんですけど、前は間違ったり失敗すると、なんでなんだろう、自分のこういうところ嫌いだわってマイナスな面を見てしまうことが多くて。数年経って自分の性格も変わって、自分のことを好きになれたからこの歌詞が書けたなって思いますね。

──どうやってポジティブに変わっていったんですか?

豊田 細かいことを注視しちゃって、失敗したことを気にしていたんですけど、「気にしてらんない!」っていうマインドになったっていうか。バンドを始めて、普通じゃ経験できないことをたくさんしていて。いつも選択肢がたくさんあって、自分が選んだものを信じて進むしかないのがバンドだなって思うんです。そう思ったら、いちいち気にしてらんないなって。こういうときの自分って好きだなとか、そういうことを考えるようになれたのが、この歌詞を書けたきっかけかもしれないですね。

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ボーカルの存在感が上がって、豊田のボーカルがいい!って思えるようなライブ作りができている(ナオキ)

──前回のインタビューで豊田さんが「スーパーヒーローのように人に寄り添えるフロントマンになりたい」っておっしゃっていて。その覚悟が、今話してもらった“GOOD DAY”の歌詞からも、“I LOVE YOU KIMI NO ZENBU”の歌い方からも、EP全体からものすごく感じたんですよ。

豊田 ありがとうございます。

──そこに関しては、半年前と比べて変化した部分はありますか?

豊田 誰も置いていかないライブをしたいって考えたときに、よりコミュニケーションを取らなきゃいけないと思って。ライブの現場で、目を合わせて、相手が笑ってくれたら自分も笑ったり、「最高じゃん」って言葉にしたり。ライブ初めての人もまだたくさんいるので、ライブがオセロの盤面だとしたら、僕が黒だとして、白の人がたくさんいて、白を黒に変えていくのがスーパーヒーローなんじゃないかなと。黒への変え方は、それでいいんだよって背中を押してあげるようなアプローチなのか、一緒に楽しむようなアプローチなのか、いろいろあると思うんですけど。そういうのを駆使して最高なフロアを作りたいと今は思っています。

──3人から見て、豊田さんのフロントマンとしての変化は感じますか?

フカツ ツアーを経て如実に変わったと思いますね。パーカーズでライブしているっていうより、パーカーズとお客さん、みんなでライブしているっていう感覚が伝わってくる。ライブ中は僕もドラムを叩きながら、お客さんに合わせて違う展開をしたりっていうことが増えたと思います。

ナオキ 豊田はアドリブが増えた気がします。そのときの感情で自分で選択肢を作って選んでいる感じがあります。“運命の人”で、マイクをお客さんに向けて歌わせたり、昔はそういうのあんまやってこなかったけど、ツアーを経て増えてきた。ボーカルの存在感が上がって、豊田のボーカルがいい!って思えるようなライブ作りができていると思います。

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ねたろ よく豊田がライブ中に「誰も置いていかないライブがしたいんだ」って言うんです。ライブ中に、他のお客さんが手をあげるところで、あげないお客さんもいるじゃないですか。その人に向かって、言い方悪いですけど、しつこく目を合わせる。

豊田 はははは!

ねたろ ほんとに置いていきたくないんだろうなって。こっちも勇気が出るし、やってる側として尊敬に値すると思います(笑)。

──大事なことですよね。特にイベントとかフェスって、必ずしも自分たちを知っている人だけじゃないから、そういうときに諦めない気持ちというか。

ねたろ それこそ1年前だったらやってなかった気がする。

豊田 お客さんがいなかったら、ただ自分たちのやりたい曲をやってるだけになっちゃうし。聴いてくれている、目の前にいるあなたとさらに楽しめたらこの空間が最高になるし、明日だってその先だって、大袈裟に言ったら生きる糧じゃないですけど、ポジティブに前を向けるんじゃないかなって僕は思うので。そういうライブ作りを、もっと磨きたいと思います。

──最後に、2025年どういう年にしていきたいかをおひとりずつ聞いてもいいですか。

豊田 今回のEPもそうですけど、パーカッションを入れたり、より曲にふさわしいアレンジを意識しているんですけど、それをさらに高めていきたいなって。自分の楽曲でストリングスとかも入れたいと思っていますし。今は結構ロックチューンが多いけど、パーカーズの新たなポップスを作る年にしたいです。

フカツ 2025年は、アーティストとして一個上に行きたいなって考えていて。周りからの見え方もですけど、自分たちの意識とかも一個上のランクに上がりたい。自分も曲の作り方とかを勉強して、作曲のふたりの手助けをできるように成長していきたいです。ゴールはお客さんが喜んでくれることなんですけど、その過程として、自分がまず成長することが目標です。

ナオキ 僕はアイデアマンとして機能したいなって。リードギターもそうなんですけど、ここにパーカッションがあったらなとか、ここにピアノが入ったらいいんじゃない?っていうのを、具体的に提案できるように、自分のスキルも高めて、勉強もどんどんしていこうかなと思います。

ねたろ 新しいチャレンジ──曲だったら豊田が言ってくれたようにストリングスを入れたり、豊田の曲って意外とロックな歌詞が多いので、それをよりポップスにできるような音作りをしていきたいと思っています。

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