2022年9月結成。ヒノ・ヨーコ(G・Vo)、クハラディ・クハラダ(G・Vo)、アオイマジン(Dr)による男女ツインボーカルのバンド。ザ・ホワイト・ストライプス、KING BROTHERS、N'夙川BOYSなどのベースレスバンドに影響を受けた、ツインギターの爽快なロックンロールサウンドを響かせる。ロッキング・オン × メジャーレーベルによるオーディションプロジェクト「RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025」で優勝アーティストに選出された。※取材はアオイマジンが正式加入前の11月に実施
──バンドの存在が多くの目に届いた年になりましたが、そのひとつの象徴であるROCK IN JAPANでは、傍目にも清々しくハッピーな空気を放ちまくってました。余計なものを入れたくない、シンプルなほうが聴いてて疲れない。
真っ当にストレートなものを出したいなって
クハラディ・クハラダ 手応えはめちゃくちゃありました。あんまり緊張もしなくて、ああいうステージのほうが普通のライブハウスよりも自分らを出せるし、発散できてる感じはします。
ヒノ・ヨーコ 広いほうが動きやすいよね。ライブハウスだとさ、ふたりでめっちゃ動いて事故が起きるから(笑)。もう片方のエフェクターを間違えて踏んじゃうとか。
──ステージからの景色はどんなものでした?
ヒノ マジで最高の景色だったよね。びっくりした。
クハラディ ロッキンっていろんな人が来るから、バンド音楽を聴かない人だっているかもしれない中で、新しい音楽を聴くきっかけになったかなって。若い人に観てもらえたのもありがたくて……普段はあんまりヤングな人たちが来てくれないことも多いから(笑)。
──それはデカい。中高生の層からしたら、初めて目撃するベースレスのロックンロールかもしれないし。
クハラディ そうなんですよね。
ヒノ 印象に残ってたらマジで嬉しいね。
──今回の新曲“Sonic Boom”もその役割を果たすものだと思いますけど、どういう曲にしようと思って作り始めました?
クハラディ 僕は勢いでバーッと作っちゃうタイプなんですけど──K-POPとかを聴いてるとよくある、EからDに行くコードの曲が最近日本にはあんまりないなと思ってて、それを使えるタイミングだなって思ってました。あと、疾走感のある速い曲を作りたかったので、パッションで作りましたね。
──コードストロークと8ビートのドラム、コーラス。言ってしまえばそれだけの曲なのに、なんでこんなにグッとくるんだろう?と思いました。
ヒノ めっちゃ嬉しい。自分の好きなバンドに対して私はそう思ってたから。
クハラディ (要素を)減らしたくなるタイプなんですよ。余計なものを入れたくないし、シンプルなほうが聴いてて単純に疲れないと思うので。さっきのK-POPの話にも繋がるけど、それが意外と自分のやりたい音楽と親和性が高くて。
ヒノ クハラはその時ハマってる音楽からの影響を取り入れるタイプなので、前はラップの曲を作ってきたり(笑)。いろいろ好きで多作だから、実はやってない曲もめちゃくちゃあるんですよ。
──その中でも、今回は直球を投げてやろうと。
クハラディ 直球の中の直球を。やっぱ優勝したからには、真っ当にストレートなものを出したいなって。
ヒノ 歌詞にさ、時代を追い抜くみたいなことが書いてあって、アツいと思った。新しいことをやってる自負はずっとあるけど、今回それをちょっと認めてもらって。来たぞ!!みたいな気持ちの曲だよね。
クハラディ 歌詞は……サビの《365》を『スリーシックスファイブ』って言いたいからこうなっただけ。
ヒノ そうなの!? え、知らなかった(爆笑)。
クハラディ メインはそこ(笑)。まあ、前向きな気持ちはずっとあるけど。
──素晴らしい所信表明だと思うし、ここからがさらに楽しみになりました。
クハラディ いろいろ動き出してはいて、こしらえてるものもあるし、来年はしっかり海外に飛び出してみたいなと思ってます。今年はアジアに行ってきたけど、日本とは違う熱量があったりするし。
ヒノ うちらはなぜか、韓国とか中国からの人気がわりとあって、今のところ熱烈な歓迎を受けてて。
クハラディ まあ、ジャパンカルチャーというか──。
ヒノ それでいうと謎だけどね?
──その中のメインどころではないですね。
ヒノ そうそう(笑)。結構アメリカっぽい感じでやってるのに。
クハラディ 海外におけるステレオタイプなんじゃない? スシ、サムライ、ニンジャみたいな。
ヒノ その要素、全然入ってないじゃん!(笑)。
インタビュー=風間大洋 撮影=是永日和