会場レイアウトに、あらためて驚かされる。八角形の客席の中央に八角形のステージが設けられ、アリーナではスタンディングエリアがそれを取り囲んでいる。北側のスクリーンには、不気味な古城の屋根から舞い降りる4人のシルエットが映し出され、巨大なモンスターの顎のようにデザインされた入場ゲートから、GODRi(Dr)、SIN(B)、SHOW-HATE(G)、そしてMAH(Vo)がひとりずつ、さながらリングに向かう格闘家のように登場する。MAHは青リンゴをかじりながら姿を見せたのだが、ということは一曲目は“KiLLiNG ME”だ。「武道館、かかってこーい!!」と叫ぶように浴びせかけられる言葉と共に、鋭い一体型リフが立ち上がる。
「今日来てくれて、本当にありがとうね。今年、『ANGELS and DEViLS』っていうシングルを出して、ツアーをやらなかったんですね。CDを出してツアーをやらないのは初めてで。「DEAD POP FESTiVAL」の準備とかもあったんだけど。夏フェスにもお呼ばれしてあちこち出たんですが、やらずに取っておいた曲があります。俺たちの存在証明。2万人、3万人よりも、武道館の1万人でみんなとやりたいなと」。そうMAHが告げて、炎が吹き上がる中にエモーショナルなメロディと歌詞が真っ直ぐに届けられる“EXiSTENCE”は、武道館に立つ意味さえも映し出していた。
この後には、「俺らモッシュするような曲ばっかりやってるんだけど、モッシュしていると見逃してしまうようなカッコイイ瞬間がある」という理由で、今ツアーに設けられたアコースティックセットへ。SHOW-HATEがアコギ、GODRiがボンゴやカホンを用い、優しげに“Same Sky”を披露する。「1966年にザ・ビートルズがここでロックコンサートをやってなかったら、近年のバンドが立つこともなかった」というリスペクトの思いを込め、“Come together”もこの編成でプレイ。滋味深い、SiMならではの独創的なアレンジによる名演であった。
ここでエレクトリックセットに戻るのかと思いきや、GODRiの強烈なドラムソロがスタート。最初のうちはきっちりと叩いていたのだが、途中からドラムセットを置き去りにしてGODRiだけがワイヤーで高く舞い上がり、いろんな意味でのエアドラムになってしまう。「まず、謝るんじゃないの? 茶番に付き合ってもらって」「すみませんでした!」「お婆ちゃん、観に来てるんだろ? 孫が空飛んだよーって(笑)」。そんな楽しげなヴァイブを、“Blah Blah Blah”や“JACK.B”が燃やし尽くし、本編は狂騒のうちに幕を閉じた。
●セットリスト
01. KiLLiNG ME
02. WHO’S NEXT
03. CROWS
04. PSYCHO
05. レゲエ~ANTHEM
06. GUNSHOTS
07. Amy
08. EXiSTENCE
09. Murderer
10. Set me free
11. Same Sky (Acoustic ver.)
12. Come together (Acoustic ver.)
13. Blah Blah Blah
14. JACK.B
(encore)
15. Rum
16. Get Up, Get Up
17. f.a.i.t.h