RADWIMPS × いきものがかり@ 横浜アリーナ

RADWIMPS × いきものがかり@ 横浜アリーナ - RADWIMPS/all pics by 植本一子RADWIMPS/all pics by 植本一子
メジャーデビュー10周年を迎えたRADWIMPSによる「10th ANNIVERSARY LIVE TOUR RADWIMPSの胎盤」。全公演ツーマン形式で行われる本ツアーの第9夜目にはいきものがかりが招かれた。

RADWIMPS × いきものがかり@ 横浜アリーナ - いきものがかりいきものがかり
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いきものがかりは“ありがとう”でライヴをスタート。以降、山下穂尊(G・Harmonica)のブルースハープソロに一際歓声が上がった“気まぐれロマンティック”、水野良樹(G)のエレキギターをフィーチャーしたアレンジの“コイスルオトメ”などを演奏。自身のツアーにも帯同しているサポートバンドとともに、彩り豊かなアンサンブルを繰り広げた。バンドサウンドに乗って悠々と伸びる吉岡聖恵(Vo)の歌声にはやはり引き込まれるし、彼女の笑顔や元気一杯なアクションを見るとこちらまで笑顔になってしまう。大盛り上がりの会場に対して、「曲が始まったらみなさんこうしてくれるじゃないですか(腕を上げて振る)。のっけからあんなの見せられると興奮しちゃいますね!」と水野。吉岡も「いきものがかりがこんなに激しいとは思わなかったでしょ?」と笑う。

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RADとは地元が近いこともあり、デビュー当初からその異才ぶりに圧倒されていたという3人。周囲の人たちとも「とんでもないバンドが現れた」と噂していたし、ラジオで初めて“へっくしゅん”を聴いた時「正直負けたなと思った」のだそう。そうしてこの対バンの経緯を語ったあとに届けられたのは“風が吹いている”。MCで水野は「ずっと違う道を進んでいると思っていた人たちに、10年経って手を差し伸べてもらいました。真ん中のところでは何かが繋がっていると信じてステージに立っています」と話していたが、その「繋がり」がダイレクトに表れていたのがこの曲だったように思う。時代が変わってもそこに在り続けるものの象徴=「風」をテーマに、それぞれの場所で生きる人々を奮い立たせるこの歌が、共に音楽を志しながらも別々の道を歩む2組の過去・現在・未来を燦々と照らし出した。公演日の前日がちょうどRADのデビュー10周年記念日だったことを受けて、ラストには自身のデビュー曲“SAKURA”を3人のみのアコースティック編成で披露。「初めてのみなさんにも楽しんでいただける曲を用意した」と言っていたように、シングル表題曲を中心としたセットリスト。RADとは違う意志のもと、異なるフィールドで闘ってきたいきものがかりは、自らの王道を真っ向から鳴らすことでRADへの敬意と音楽への誠意を表した。

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そしてRADWIMPS。「嘘をつかずに音楽をやってきた」と野田洋次郎(Vo・G)は語るが、RADはそれ以前に音楽で嘘を「つけない」バンドなんだと改めて思う。というのも、アッパーチューンでの鋭い切れ味も凄まじい爆発力も、怒りや虚しさを吐くものではなく、それらを陽性のエネルギーに変えていくものだったからだ。この日集まったオーディエンスへ何度も「ありがとう」と言っていた彼ら。そういうポジティヴな想いがはみ出しているから、音の余韻がどれも温かったのだろう。そして野田が煽らずとも客席へ視線を向ければ、サビだろうとAメロだろうと関係なく、ごく自然に客席から歌声が。愛情に満ちたこのバンドの音楽は、多くの人に愛されながら成長してきたのだということが様々な場面から伝わってきた。

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これからも歩みを止めない決意を歌う“‘I’ Novel”のあと、「音楽の神様がいるとしたらまっすぐ目を見て『俺たち音楽やってます』と言えるように、嘘つかずにやってます」と野田が告げる。そして、“いいんですか?”“25コ目の染色体”を経て本編ラストの“会心の一撃”へと繋げる。向かい合って音でじゃれあうように演奏する桑原彰(G・Cho)と武田祐介(B・Cho)。刄田綴色(Dr)と森瑞希(Dr)のツインドラムによる強靭なビート。一筋の光のように届けられるまっすぐな野田の歌。真っ白な照明の中で思い思いに飛び跳ねるオーディエンスへ向けて野田は「幸せになれよ!」と叫んだのだった。「RADWIMPSといきものががりって、『おおっ!?』と思った人がいっぱいいるんじゃないですか?」「僕らとは違うところで音楽をやっていて、僕らが知らない苦しみや責任を抱えているんだろうなといつも思っています。今日は出てくれてありがとうございます」と改めていきものががりへ感謝を伝えたアンコール。この日のラストに演奏されたのは“有心論”である。「30歳になってみると、人って実は年齢じゃないし、子どもも大人もいないんじゃないかって思うんですよ。だからあなたたちひとりひとりと対峙するし、あなたたちにも目の前の『相手』を判断してほしい」――それはオーディエンスに向けられたメッセージだったが、聴き手と一対一で向き合い、感情の糸を紡ぎ合わせるような歌を鳴らし続けてきたRADのことをもよく表していた。(蜂須賀ちなみ)

●セットリスト

■いきものがかり
01.ありがとう
02.気まぐれロマンティック
03.キミがいる
04.コイスルオトメ
05.YELL
06.ブルーバード
07.じょいふる
08.風が吹いている
09.SAKURA

■RADWIMPS
01.DADA
02.ギミギミック
03.DARMA GRAND PRIX
04.05410-(ん)
05.遠恋
06.ヒキコモリロリン
07.Tummy
08.ふたりごと
09.夢見月に何想ふ
10.おしゃかしゃま
11.ます。
12.‘I’ Novel
13.いいんですか?
14.25コ目の染色体
15.君と羊と青
16.会心の一撃
(encore)
17.有心論
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