絶景クジラ@TSUTAYA O-Crest

絶景クジラ@TSUTAYA O-Crest - pics by Ohagipics by Ohagi
絶景クジラの初の全国流通版ミニアルバム『他撮り』のリリースツアー東京編が、TSUTAYA O-Crestで行われた。本公演は関西を中心に活動しているDJ×バンドライブイベント・onion night!とのタッグを組んで開催されたもので、ライブアクトはジラフポット、密会と耳鳴り、セプテンバーミーとの4マン形式で行われた。初っ端からスリーピースとは思えない屈強さと分厚さを持ち合わせたアンサンブルを見事にぶちかましたジラフポット、東京タワーの顔ハメと真っ赤な衣装にも負けない程の個性溢れるアクトで会場を魅了した密会と耳鳴り、そして唯一の東京出身バンドの意地を見せるべく熱いアクトと心を打つMCで会場の感情を揺さぶったセプテンバーミーによる珠玉のアクトに、早くもこのイベントの成功を確信した。

そして、そのイベントの大トリを飾るのは絶景クジラ! ナツコ・ポラリス(Key. / Vo.)、nozo(Gt.)、うえまや(Ba.)、サンキューまじま(Dr.)がステージに現れると、4人はこの瞬間を待ちわびて仕方がなかったと言わんばかりのテンションと声量で“TODAY!!!!!!”を掻き鳴らした。

絶景クジラ@TSUTAYA O-Crest
一音目からナツコのソウルフルな歌声に圧倒されたが、曲が進むにつれて4人のダイナミックなプレイとアンサンブルの緻密さに度肝を抜かれた。天真爛漫に踊るキーボードの音の下で太く波打つベースライン、各人がテンション高めで遊び心をたっぷりと含ませたプレイスタイルだが、決め所はきっちり決めてくる気持ち良さが癖になる。そして「1つ目の遊びをみんなでしよう!」というナツコの掛け声で会場一体になっての「P・A」のハンドアクションを巻き起こしつつ“papapa”のファンキッシュなメロディーを繰り出すと、会場はさらに温度を上げた。

絶景クジラ@TSUTAYA O-Crest
さらにそのテンションを増長するようにナツコがキーボードから離れハンドマイクでステージ前方へ乗り出し、各メンバーのソロコーラスも交えて“他撮り”を情熱的に歌い上げる。「みんなのこと愛で救いまくってやるよ! 覚悟しとけよ!」という可愛らしいルックスから飛び出たナツコの挑発に、会場は歓声で応えた。

絶景クジラ@TSUTAYA O-Crest
そんな歓声とハンズアップが絶えないアクトだが、MCでもその明るさは健在。以前からonion night!に通っていたというnozoの積年の想いの暴露や、セプテンバーミーのタナカ・ターナ(Gt. / Cho)がアクト中に絶景クジラのグッズTシャツを着ていたことによって「セプテンバーミーが今まで積み上げてきたお洒落イメージをことごとく潰した」という自虐ネタで大阪育ちならではのセンスを発揮し、続々と笑いを巻き起こしていた。

絶景クジラ@TSUTAYA O-Crest
そして“最新兵器”と紹介された新曲も披露。今までの雰囲気とは一転、スペーシーなリズムと大人びたヴォーカルが心地好い一曲だ。そして「ラスト2曲、私たちが皆にダンスでお返しします!」とキラーチューン“台湾Ⅱ”を投下! サビでこの日一番のコール&レスポンスを巻き起こし、ラストの“X”では流暢に捲し立てられた言葉の濁流とギターロック全開のサウンドに乗って、否応なしに会場が揺れた。

絶景クジラ@TSUTAYA O-Crest
DJアクトの関係でアンコールは行われなかったが、再度ステージに戻ってきたnozoによる一本締めを含め十二分に満足できるアクトだった。(峯岸 利恵)


●セットリスト
1. TODAY!!!!!!
2.papapa
3.他撮り
MC
4.最新兵器(新曲)
5.台湾Ⅱ
6.X
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