JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM

JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - All photo by 山川哲矢All photo by 山川哲矢
『ROCKIN'ON JAPAN』が送る新世代先取りプロジェクト「JAPAN'S NEXT」のライブイベント・JAPAN’S NEXT Vol.19が、11月11日に恵比寿LIQUIDROOMにて行われた。今年4度目(JAPAN’S NEXT TURBO含む)の開催となる今回は、Ivy to Fraudulent Gameポルカドットスティングレイ夜の本気ダンスヤバイTシャツ屋さんという2017年の締めに相応しい人気上昇中の4組が集結し、熱い夜を演出した。

JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - Ivy to Fraudulent GameIvy to Fraudulent Game
JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - Ivy to Fraudulent GameIvy to Fraudulent Game
イベントのトップバッターを務めたのは、群馬出身の4人組バンド・Ivy to Fraudulent Game。青い照明を浴びたステージにメンバーが登場すると、強烈なバックライトに包まれて“E.G.B.A.”をプレイ。轟音で会場を早々に圧倒し、「彼女は海を見ていた」という言葉から始まった“she see sea”の美しい余韻のなか、寺口宣明(Vo・G)はこの日がインディーズ最後のライブであることを告げつつ、バンドを続けることの怖さを語った。そして「ひとつだけ言わせて下さい。今日のバンドの中、いや、日本のシーンに、負ける気がしねえ」と競争心を剥き出しにして“青写真”を投下。彼らはファンに対して甘えた姿勢は一切見せない強気なライブをするが、それは自分の音楽が一番格好良いという自信と、ステージの上では強くありたいというプライド故なのだろう。「やりたいようにやったので、最後この曲に込めて帰りたいと思います」と、“故郷”をプレイした彼らは、≪これで良かったんだ/きっときっと…≫という歌詞を確信に変えるべく、メジャーバンドとしての道を歩き出したのだった。

JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - ポルカドットスティングレイポルカドットスティングレイ
JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - ポルカドットスティングレイポルカドットスティングレイ
2番手に登場したのは、ポルカドットスティングレイ。雫(Vo・G)の「メジャーデビューしました」という一言から“サレンダー”を強気にプレイすると、そのまま“シンクロニシカ”へ続き、「そういえばハルシさ、新しいギター買ったらしいやんか? お披露目やし、ギターの種類何なんか言ったって?」という雫の振りを受けたエジマハルシ(G)の「テレキャスターだー!」との叫びと共にキラーチューン“テレキャスター・ストライプ”をプレイ! 雫の「かかってこいや!」との挑発に乗っかったオーディエンスが爆発的な盛り上がりを見せたところで、「ポルカ初のネタ曲」として紹介された“顔も覚えてない”を披露。初めて聴く人でも一緒に盛り上がれるようにとフリップを用意してタイミングを合わせたり、レコーディングでゲスト参加したヤバイTシャツ屋さんのメンバーが飛び入り参加したりと、特別感たっぷりの演出で会場はヒートアップ! 楽曲のノリやすさはもちろん、各人の演奏スキルの高さが光るアクトを繰り出しながら、「国民的音楽ヒーローに成長したい」と宣言した後に“エレクトリック・パブリック”をプレイし、熱いバトンを繋げた。

JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - 夜の本気ダンス夜の本気ダンス
JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - 夜の本気ダンス夜の本気ダンス
3番手に登場した夜の本気ダンスは、米田貴紀(Vo・G)の「踊れる準備はできてますか!?」との挨拶を合図に“Call out”、“WHERE?”を投下! クールなのに身悶えるほど情熱的なサウンドに包まれた会場はダンスフロアに一変、オーディエンスは諸手を挙げて彼らの音と自由に戯れていた。MCでは鈴鹿秋斗(Dr)がイベントフラッグを仰ぎながら「俺たちJAPAN’S NEXTに出るの3回目なんですよ! この矢印の先に何遍行ったことか! 何もあらへんかったわ!」と会場を笑わせつつ、「でもさ、今日はみんなでこの先に行ってみぃひん?」と覇気を高め、“Japanese Style”をプレイ。“fuckin’ so tired”や“B!tch”などの盛り上がり必至な楽曲で会場の熱をグンと引き上げながら、「ロックで気持ち良くなりたいですか?」と煽りつつプレイした“Feel so good”で自由に楽しむメンバーの活き活きした姿を見て、彼らのライブは相手を躍らせるサウンドを生み出せたらそれで充分なのではなく、自分たちもきっちり楽しんでこそなんだという想いが伝わってきた。そういったフロア×バンドの相乗は抜群のグルーヴを生み、ラストの“TAKE MY HAND”まで決して緩むことはなかった。

JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - ヤバイTシャツ屋さんヤバイTシャツ屋さん
JAPAN'S NEXT vol.19/LIQUIDROOM - ヤバイTシャツ屋さんヤバイTシャツ屋さん
そして今回のイベントのトリを務めたのは、ヤバイTシャツ屋さん! ハイテンションでステージに現れた3人を、待ってましたと言わんばかりの大歓声が迎え、こやまたくや(Vo・G)の「ヤバイTシャツ屋さん、始まるよー!」のコールをきっかけに“Tank-top of the world”で一気に火を点けた。「ノリで入籍しちゃえばええやん!」と派手に歌うヤバT流ウエディングソング“ハッピーウェディング前ソング”や「みんなタオル回すの好きやん? 無ければ右手腱鞘炎になるまで回してもらっていいですか?」というフリから圧巻の景色を作り出した“L・O・V・Eタオル”などを間髪入れずにプレイする姿とオーディエンスの盛り上がり方は、まるで花火大会終盤の大玉乱れ打ちかのような怒涛の勢いだった。「俺らネクストブレイクって言われ続けて2年3年経って、今年も残り2ヶ月。まだブレイクしてないと思います! でも、移り変わりの激しい音楽業界で長いことやってくためには、いつまでもネクストブレイクでいることが大事やと思うんですよ!」と語り、本編ラストには「尖ってるバンドだったらやらんけど、俺ら尖ってないからやるで!」と、超キラーチューン“あつまれ!パーティーピーポー”をガツンとかました。柔軟性や適応力、みんなを腹の底から楽しませたい!というパッションがあるからこそ、彼らはここまでエンターテイナーとして愛されているのだろう。アンコールの“ネコ飼いたい”を鳴らし終えた後に長らく残っていた余熱が、その何よりの証拠だった。(峯岸利恵)


●セットリスト
Ivy to Fraudulent Game
1. E.G.B.A.
2. trot
3. she see sea
4. 劣等
5. 青写真
6. 故郷

ポルカドットスティングレイ
1. サレンダー
2. シンクロニシカ
3. テレキャスター・ストライプ
4. 顔も覚えてない
5. レム
6. エレクトリック・パブリック

夜の本気ダンス
1. Call out
2. WHERE?
3. Japanese style
4. fuckin' so tired
5. B!tch
6. BIAS
7. Feel so good
8. TAKE MY HAND

ヤバイTシャツ屋さん
1. Tank-top of the world
2. とりあえず噛む
3. ハッピーウェディング前ソング
4. L・O・V・E タオル
5. DQNの車のミラーのところによくぶら下がってる大麻の形したやつ
6. ウェイウェイ大学生
7. 流行りのバンドのボーカルの男みんな声高い
8. 無線LANばり便利
9. ヤバみ
10. あつまれ!パーティーピーポー
(アンコール)
EN1. ネコ飼いたい



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