とにかくアツいライブだった。バンドもお客さんも全力疾走、お腹いっぱい、声ガラガラ、汗ダクダク、そしてじんわりとした心地よい疲労感。ユア・フェイヴァライト・エネミーズをゲストに迎えたシンプル・プランの来日公演、東京2日目である。
同郷のカナダ出身であるユア・フェイヴァライト・エネミーズは、男女のツインヴォーカルに髭もじゃのイカツい4人の楽器隊という構成もさることながら、放出されるエネルギー量がハンパない。まるで会場のひとりひとりに届けとばかりの声を嗄らし歌い上げるアレックスの姿が印象的だった。その横でスカートを押さえながらぴょんぴょん飛び跳ねてコーラスするミス・イザベルも違う意味で印象的だったけど。
そして20:00、シンプル・プラン登場。と同時にブリッツの屋根が吹っ飛ぶんじゃないかというくらいの大歓声!! そして一曲目の“ジェネレーション”から最後の“パーフェクト”まで、全曲大合唱。どの曲もイントロが聴こえてくるだけで拳という拳が突き上げられるし、手拍子もジャンプも会場総動員、みたいなテンションはメーター振り切ったまま、一度も下がることがなかった。そして、そんなオーディエンスの熱を受けて、バンドのパフォーマンスもどんどん盛り上がる。“アイド・ドゥ・エニシング”“アディクティッド”“ウェルカム・トゥ・マイ・ライフ”など全曲シングル級の名曲を連続投下しながら、ピエール(Vo)は顔を真っ赤にして高くジャンプ、デヴィッド(B)はファンを指差しながらピック投げまくり。中盤には“カンパイ・トーキョー”なる日本語の即興の歌も披露されたし(日本語うますぎる!)、MCではトイレのウォシュレット機能の話でふざけあってるし、さすが来日8回目のシンプル・プラン、日本のファンのツボを熟知したステージングにはもう脱帽。なのに演奏はどっしり安定しているし、ピエールのメロディアスなヴォーカルも全くブレることがないという完璧ぶり。そりゃ人気も出るわ。シンプル・プランが一貫して作ってきた誰でも口ずさんでしまうエモーショナルなメロディ、誰でも楽しめるポップとヘヴィネスを自由に行き来するサウンドは、ライヴでこそ真価を発揮し、オーディエンスが参加して初めて「シンプル・プランの曲」として完成するのだということを改めて実感した。一回観るとその楽しさにやみつきになる、そんなバンドあんまりいないと思う。(林敦子)
シンプル・プラン @ 赤坂BLITZ
2008.05.28