SUPER JUNKY MONKEY×Buffalo Daughter @ 渋谷クラブクアトロ

SUPER JUNKY MONKEY×Buffalo Daughter @ 渋谷クラブクアトロ
SUPER JUNKY MONKEY×Buffalo Daughter @ 渋谷クラブクアトロ
SUPER JUNKY MONKEY×Buffalo Daughter @ 渋谷クラブクアトロ
SUPER JUNKY MONKEY×Buffalo Daughter @ 渋谷クラブクアトロ
SUPER JUNKY MONKEY×Buffalo Daughter @ 渋谷クラブクアトロ
うおおおおおお、“BUCKIN' THE BOLTS”! “R.P.G.”! “POPOBAR”! “ばかばっか”! “SHOWER”! ハードコアとメタルとサイケとプログレがキュートに弾け回り、バンドと一緒に年を重ねた30代後半メインのオーディエンスがヘドバンしモッシュし次々にクラウドサーフ&ダイブをキめる阿鼻叫喚のライブ空間! 誰もが99年2月に世を去ったVo・高橋睦の不在を感じながらも、「SUPER JUNKY MONKEYってもともとこういう3人編成のバンドだっけ?」と時折つい錯覚しそうになるくらいタフに再編成されビルド・アップされたKeiko/かわいしのぶ/まつだっっっ!!!の鉄壁のアンサンブルに我を忘れ、SUPER JUNKY MONKEYの「今」の重力崩壊サウンドに酔い痴れる……つい4日前にフジ・ロックのレッド・マーキーで朝イチに観た時にもつい胸が熱くなったが、ライブハウスで、熱烈なファンの怒濤のエネルギーを浴びながら重轟音をぶん回す彼女たちは、どこまでも爽快で、輝いていた。

SUPER JUNKY MONKEY。90年代前半、オルタナティブ・ハードコアとかミクスチャーとかいう概念すらほぼなかった日本のロック・シーンで、至ってあっけらかんと、しかもダイナミックかつアクロバチックにそれをやってのけ、日本のみならず海外からも激烈な評価を得ていたのが彼女たち4人だった。が、1999年にボーカルにしてアジテーターだったMUTSUMIこと高橋睦が不慮の事故で死去。10年間の活動休止の間に半ば伝説化していた彼女たちが、昨年6月の『Songs Are Our Universe』ライブ@リキッドルーム恵比寿で「3人SJM」として復活。その時のライブ映像に、90年代のレア映像&98年ロンドン・ライブ音源を加えたDVD+CD作品=『SUPER JUNKY MONKEY LIVE -WE'RE THE MOTHER OF MEATLOAF! HYPER COLLECTION-』が今年6月23日にリリースされ、その発売記念ライブとして開催されたのがこの日のライブ=『We're the Mother of Meatloaf!』である……という「前回までのあらすじ」は、この日クアトロに集まった30代か40代かそれ以上のファンはほぼ100%了解済みのようだ。

19:10開演! この日のオープニングを務めたのは3ピース・ガールズ・バンド=BO-PEEP。鋼鉄ディスコ・パンクというかグランジと4つ打ちのデッドヒートというか、度重なる海外ツアーで鍛え上がった驚異の音圧とビート、そして同郷のMO’SOME TONEBENDERにも通じるハイパーなサウンド・デザインでもって、たった20分・5曲のアクトながら、がっつりその存在感を示していった。

で、この日のもう1組のメイン・アクト=Buffalo Daughter! お馴染みサポート・ドラム=松下敦とともに、ノイズ・テクノからデスなハードコア、アシッドなミニマル・ディスコまで次々に繰り出していくムーグ/大野/シュガー。ポップ感とかコードの響きとかメロディアスとかいう言葉を銀河の彼方に置き去りにするように、ひたすら鋭利でかっとんだ音を鳴らすことだけに集中し、それが最高の悦楽を伴った音楽とショウになっていくーーという奇跡の共同体たるBuffalo Daughterの本領発揮のステージ。途中までアンドロイドのように完全ノーMCだったが、「こんばんはー!」とオーディエンスから話しかけられたムーグ山本、「は、はい? Buffalo Daughterです。で、何?」とどぎまぎしながら応えて笑いを誘う。そこで大野、「昔から知ってたんですけど、一緒にやったことがなかったSUPER JUNKY MONKEYと一緒にやることができて、とても嬉しいです」。大歓声! 1時間弱の音の宇宙遊泳。至福。

そして20:51、いよいよSUPER JUNKY MONKEY登場! MUTSUMI亡き後のリード・ボーカルを引き受けつつ、複雑怪奇で奇天烈なリフから暗黒重低音までぶっ放すギタリスト=Keiko。鋼鉄スラップ奏法で、パンキッシュでプログレチックなSJMサウンドを自在にうねらせつつも、「今日はホットパンツはいてみました! 熟女のホットパンツ!」とファニーな朗らかさを放射するベーシスト=かわいしのぶ。そして、「いいなあ、みんなお酒飲めて! 私は後で浴びるんで!」とフロアをからっと笑いで包み、何度もスティックをぶん投げながら、豪快さと乙女心が入り交じったパワフルなプレイを見せつけていたドラマー=まつだっっっ!!!。時にクラウドサーファーが踊り回るステージで、3人が弾きまくり、絶唱し(まつだっっっ!!!が歌うのは“SUPER JUNKY MONKEYのテーマ”など短い曲だけだが)、笑い合う……そこにあったのは、ノスタルジーでも哀しみでもない。不幸を乗り越えて「その先」に向かう3人の、強固な、それでいてSJMならではのあっけらかんとした決意だった。Keiko「すっごい楽しい!」 かわい「今日さ、3人でやった中でいちばんうまく演奏できてるね!」という熱気混じりのMCにも、沸き上がる感激を抑えきれなかった。

アンコールでは必殺曲“あいえとう”炸裂! 2曲叩き終えたまつだっっっ!!!が渾身のダイブ!というところで客電がつき、これで終了……かと思ったら、まさかのWアンコール! 「もうネタないよ!」と言いつつ、“SUPER JUNKY MONKEYのテーマ”、そしてもう1回“BUCKIN' THE BOLTS”で大団円! 満面の笑顔で、3人はステージを後にした。去年、10年ぶりに復活した「伝説」は、紛れもない2010年の、最高にスリリングな「現実」として存在している。そのことが、何より嬉しかった。(高橋智樹)
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