MASS OF THE FERMENTING DREGS @ Daikanyama UNIT

MASS OF THE FERMENTING DREGS @ Daikanyama UNIT - MASS OF THE FERMENTING DREGSMASS OF THE FERMENTING DREGS
“マスドレ”の愛称で注目度急上昇中のMASS OF THE FERMENTING DREGS フロム 神戸が、東京では初となる主催イベント「視界をクリアに」を代官山UNITにて敢行! というわけで、開場直後からUNITにはたくさんのお客さんが結集。年齢層としてはだいだい20代前半から後半、6:4くらいの比率でメンズ率が高いだろうか。BANDAWGONの奈部川さんをはじめ、幾人かのバンドマンの姿も見受けられた(その中のひとりは後にステージ上に現れて喝采を浴びることになりますので、乞うご期待)。

時刻は18:35。まずは、マスドレと同郷の4ピース・バンド、スクイズメンが登場。心地よく浮遊するボーカル、エクスペリメンタルだが人肌の寂寥感をたたえたバンド・アンサンブルに、フロアの熱はじわじわと上昇(気になった方は『ラ・ピラミッド』という傑作アルバムがRAZORS EDGEのドラマー・CRUSHの主催するレーベル「Shining April」から出ておりますんで、要チェックです!)。そして、続くエレクトロ・ヒップホップ・デュオ、group_inouが、飄々とした表層の奥に沸き立つパンク・スピリットを宿したラップ・スタイルで一気にUNITを臨界点に持ち上げ、十二分に身体が温まったところで、さぁ、マスドレの登場だ。

「みなさん、こんばんは! MASS OF THE FERMENTING DREGSです」と、キュートなワンピース姿の“なっちゃん”こと宮本菜津子(B/Vo)が笑顔で挨拶。そして「準備はいいですか? いくぜ、せ〜のっ!!」というの絶叫から一気呵成に鳴らされた“かくいうもの”でライブはスタート。仰けぞってしまいそうな爆音がUNITに轟く。続けてまだ名前も与えられていない新曲(4つ打ちのダンサブルなビートが痛快!)、そして“I F A SURFER”と畳みかければ、フロアにはいくつものコブシが突き上がってヒート・アップ! 「前の人とかギュ〜ッてなってますけど、大丈夫ですか??」となっちゃんも驚く狂乱っぷりだ。それもまぁ無理ないだろう。ステージ左サイドにドラムス、中央にベース、その右側にギターという変則的位相のマスドレ・トライアングルの生み出す音像が、尋常じゃない熱量と狂気でもって動物的本能を掻き立てるのだから。ひと息ついて「好きなバンドとこうしてライブをすることができて、こんなにたくさんのお客さんが来てくださって、本当にうれしく思います。ありがとう!」と感謝の気持ちを届け、さらにもうひとつの新曲(こちらはBPMゆったり目のドープな一曲)、そしてマスドレ随一のキラー・チューン“delusionalism”で再び沸点へ! 後半も3人の勢いは止まるところを知らず、ギター・石本知恵美がステージ前に乗り出して“ハイライト”を掻き鳴らせば、フロアにはクラウド・サーフも勃発し、さらに「変拍子とかカンケーないんすよ! 踊って帰ったらいいんすよ!!」というなっちゃんのアジテーションからラストの“ベアーズ”へと雪崩れ込む怒涛の展開。“ベアーズ”のイントロでは、グラサンにモジャモジャ頭のマーク・ボラン風の男が登場。手持ちのバケツから客席にカスタネットをバラ撒いて踊るその謎の人物の正体は……な、なんと、9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎! サプライズなビッグ・ゲストを前にがぜん沸き立つUNITを歓喜の轟音フィード・バックで埋め尽くし、笑顔でステージを後にしたマスドレ。初期曲からはマスドレのどろっとしたディープな魅力を、新曲からは目下のバンドの漲りっぷりを体感できた、とにかく“濃ゆい”ライブでした!(奥村明裕)

1.かくいうもの
2.新曲1
3.I F A SURFER
4.新曲2
5.delusionalism
6.さんざめく
7.エンドロール
8.skabetty
9.ハイライト
10.ベアーズ
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