9mm Parabellum Bullet @ 下北沢GARDEN(昼の部・女性限定ライヴ)

9mm Parabellum Bullet @ 下北沢GARDEN(昼の部・女性限定ライヴ) - pics by 橋本塁pics by 橋本塁
9月9日はキューミリの日。というわけで、9mm Parabellum Bulletの自主企画イベント「カオスの百年 vol.8」が開催された。2年前の「vol.7」では、新木場スタジオコーストを舞台に対バン形式で行われた当イベント。今回は下北沢GARDENを舞台に、女性限定の「昼の部」と男性限定の「夜の部」の2回のワンマン公演が行われるスタイルだ。そのライヴの模様を、RO69では「昼の部」と「夜の部」に分けてお届け。まずは13時30分に開演した女性限定の「昼の部」の模様をレポートする。

太陽が容赦なしに照りつける昼下がり、会場付近に到着すると、9mmのバンドTシャツを着た女の子が次々とライヴハウスに入っていく。周辺には「夜の部」を観るのだろう男性ファンもすでに何人か集っていて、それを横目に場内へ足を踏み入れると……フロアは見事なまでに女子だらけ。異様な熱気にしばらく圧倒されているうちに、いつものSEが鳴り響いて暗転。ステージ右袖からメンバーがゆっくり現れた途端、「キャー!」という耳をつんざくような歓声がフロアを呑み込む。「9mm Parabellum Bulletです、こんにちは」という卓郎の挨拶と「ジャーン!」という音鳴らしの一発を経て、“Mr.Suicide”でライヴスタート! いきなりバキバキという硬質なギターフレーズが鳴り響き、オーディエンスを飛び跳ねさせていく。そのまま“Supernova”“Sleepwalk”“The World”とノンストップで畳み掛けると、みるみるうちに突き上がる拳で埋め尽くされていくフロア。なのであるが、背の高い男性ファンがいないせいか、フロア後方の一段高い場所から望むステージの眺めは至って良好だ。

「みんな、よく来たわね。楽しんでいってちょうだい。まぁ今日は女湯ってことで。行くわよ!」という卓郎のおネエ言葉でフロアを沸かせたところで、10月24日リリース予定のシングル“ハートに火をつけて”へ。ちひろが叩き出すタイトなビートと滝が奏でる透明なアルペジオがハイスピードで疾走し、フロアを不敵に揺さぶっていく。そのまま同シングルのカップリング“ラストラウンド”へ雪崩れ込むと、獣が牙を剥いているかのような獰猛な音塊が炸裂! さらに“光の雨が降る夜に”を経て、「次の曲はカバーです!」と披露されたのは、なんとthe telephonesの“Urban Disco”!! 卓郎がthe telephonesのフロントマン・石毛ばりに甲高い声で「ディスコー!」と絶叫する中、場内はけたたましいハンドクラップが吹き荒れるダンスホールへと化していく。

9mm Parabellum Bullet @ 下北沢GARDEN(昼の部・女性限定ライヴ)
その後は“Scream For The Future”“R.I.N.O.”と、先述したシングルのカップリング曲を2連打。どちらも卓郎&滝のツインボーカルがサビで勢いよく放たれる熱量の高いナンバーだ。さらに“星に願いを”でライブハウスの天井に満天の星空を浮かび上がらせ、“悪いクスリ”で背徳的な快楽空間へと一気にトリップさせる流れ。この2曲に代表されるように、今日のライヴではフロアをディープに陶酔させていく9mmならではの「幻惑性」や「肉感性」がいつも以上に際立っているように思えた。女性限定ライヴということも影響しているのだろうか。とにかく濃厚なグルーヴをクールに解き放つ4人の姿がたまらなくカッコいい。そんなことをボンヤリ考えていると、「世界中で女性のほうが強い時代ですからね。この後ヤローどもが来るわけですけど、今は草食男子と言われる時代ですから。そしたら、かみじょう君が『女の子はお花だから草食で合ってるんだよ』って言ってた(笑)」という卓郎のMCが。もちろんフロアを埋め尽くしたのは、「キャー!」という黄色い歓声である。

今回のチケット購入者にはネット上でアンケートが実施されており、「ライヴでやって欲しい曲」を事前に募っていた。というわけで、ここからはリクエストが多かった上位3曲を3位から順番に披露していくセクションに。3位:“Discommunication”では鋭利なギターリフが飛び交い、2位:“カモメ”では優美なアンサンブルが翼を広げ、1位:“キャンドルの灯を”では中村の分厚いベースラインが地を這い……と、轟音と静寂が交互に訪れる展開でオーディエンスを翻弄していく。9mmの音世界を支えている「暴力性」「ロマンチシズム」「メランコリア」といった多彩なエッセンスを丸ごと堪能できる贅沢なセクションでもあった。なお、このランキングは女性来場者のみを対象にしたもので、男性限定の「夜の部」ではまた違うランキングになっているそう。そちらも大いに楽しみだ。

「いいわよ、女子力上がってきたわよ。でも『昼の部』『夜の部』とやった結果、最終的には混浴が一番いいと思うのだろうけど。今日は女子力を上げる会ということで。まだまだ行くわよー!」と再び卓郎のおネエ言葉が飛び出した後は、クライマックスへ向けて猛ダッシュ! “Black Market Blues”でスタートを切ると、「骨になるまで踊ろうぜ!」と突入した“Bone To Love You”では祭囃子的なリズムが暴発。これにはすでに汗だくになったオーディエンスも無心で踊り狂うばかりで、続く“Beautiful Target”では「はい!」「はい!」の掛け声をステージに送って残された力を振りしぼる。そんな場内すべてのエネルギーが大きなうねりとなって吹き荒れた“sector”を経て、ラストは“Vampiregirl”。1時間半にわたってバンドと激しい応戦を繰り広げた女子たちに拍手を送るかのように、「ヴァンパイアガール!」の絶叫を轟かせて壮烈なフィナーレを迎えた。

「次は混浴で会いましょう!」という言葉で、卓郎はライヴを締め括った。このあとは男性限定の「夜の部」が控えている。というわけで、そちらのレポートも乞うご期待!(齋藤美穂)

セットリスト
1.Mr.Suicide
2.Supernova
3.Sleepwalk
4.The World
5.ハートに火をつけて
6.ラストラウンド
7.光の雨が降る夜に
8.Urban Disco(the telephonesのカバー)
9.Scream For The Future
10.R.I.N.O.
11.星に願いを
12.悪いクスリ
13.Discommunication
14.カモメ
15.キャンドルの灯を
16.Black Market Blues
17.Bone To Love You
18.Beautiful Target
19.sector
20.Vampiregirl
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