今週のRO69ニュースROUND UP:あの人がなぜここに? 俳優が出演したミュージック・ビデオ最新事情

今週のRO69ニュースROUND UP:あの人がなぜここに? 俳優が出演したミュージック・ビデオ最新事情

先日公開されたキャットフィッシュ・アンド・ザ・ボトルメンの最新シングル、“Hourglass”のミュージック・ビデオにユアン・マクレガーが出演していて話題となった。ユアンはカメオではなくがっつり全編にフィーチャーされており、映像中ではアコギまで披露している。二人芝居状態で共演したヴァンはきっとテンション上がりまくっていたはず。

人気急上昇中とは言え、まだまだ若手でひよっ子なCATBのMVにユアンのような大スターがさらっと出演するのが驚きだが、ことUKバンドのMVに関しては意外と俳優出演の敷居が低いのが特徴だ。

実際、CATB以外にもこの1年の間にUK新人のミュージック・ビデオへの俳優の出演は続いている。たとえば意外すぎて思わず二度見してしまったのが、イヤーズ&イヤーズの“Real”にベン・ウィショーが出演していたこと。デビュー・アルバムすらリリースしていないどインディ・バンドのMVに『007 スカイフォール』のQ役で大ブレイクし、英国男子ブームを牽引中のウィショーが出ていて、しかも踊り狂っているというレアな一作。

ジョージ・エズラの“Listen To The Man”に出演したのが、『ハリー・ポッター』などで知られる英国の至宝、イアン・マッケラン。ピンク・トーンの衣装でコントまで披露してノリノリのサー・マッケラン、ジョージとの絡みがまんまお爺ちゃんと孫みたいで可愛い。

そんな「若者に肩を貸してやる系」のUKバンドたちの俳優出演MVに対し、ポップ・アクトのそれは異色ではあるけれど納得のビッグネーム同士の共演が目立つ。たとえば直近だとカーリー・レイ・ジェプセンの“I Really Like You”に出演したトム・ハンクス。

ダニー・デヴィートとワン・ダイレクションの組み合わせが話題を呼んだ“Steal My Girl”。砂漠ロケに加えて本格的にコメディ芝居しているデヴィートと1Dが見物。

イマジン・ドラゴンズの“I Bet My Life”には『アメイジング・スパイダーマン2』のハリー役でブレイクし、プラダの広告モデルも務めるなど今注目のデイン・デハーンが出演。このMVはバンドが出演していないパターンで、ほとんどデハーンくん主演の短編映画の趣。

一方、USオルタナ・バンドのミュージック・ビデオには、もともと交流があった友達関係から派生した俳優の出演が多い。『アメイジング・スパイダーマン』のアンドリュー・ガーフィールドはアーケイド・ファイアの大ファンだったという縁で、この“We Exist”のMVに出演した。性同一障害をテーマにしたこの曲のテーマをまさに演じきった迫真の芝居は、ガーフィールドがアーケイド・ファイアと、彼らの音楽を深く知り、愛しているからこその賜物だろう。

USオルタナ×俳優の「友達ノリ」が極まった楽しさだったのがスリーター・キニーの“No Cities To Love”だ。バンドの友人たちが“No Cities To Love”を歌うホーム・ビデオを繋ぎ合わせて制作されたこのMV、ジェラルド・ウェイやJ・マスキスらミュージシャンに混ざって出演しているのが、全世界にゾンビ・ブームを巻き起こした『ウォーキング・デッド』で大ブレイクしたノーマン・リーダス。ノーマンが微妙に音痴であることが伺い知れて微笑ましいです。

(粉川しの)
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