野田洋次郎、映画出演の決意と新曲“ピクニック”誕生のすべて語る
2015.05.28 21:05
これまでRADWIMPSのメンバーとしてキャリアを築いてきた野田洋次郎が6月6日公開の映画『トイレのピエタ』に出演している。この映画は画家の夢を諦め、無為に毎日を過ごしていた主人公が突然余命宣告を受け、残された日々を過ごす姿を描いたもので、野田はその主人公・宏を演じた。
彼がこのタイミングで新しい表現に挑戦した背景には、前回アルバム『☓と◯と罪と』やその後のツアーを経て、ミュージシャンとして自信を持ったことで自由を手にした現在のモードがあった。その胸中を彼は発売中のCUT6月号でロング・インタビューに答え、語っている。
「それまで強固に自分の世界を守りながらやってきたけど、今は多少出たとこにいても、なんでも自分の表現になるっていう自信が出てきたんだろうなと」
また、松永大司という、役者に決して嘘をつかせない監督と出会い、じっくりと時間をかけて物語について議論を尽くしていくことで野田は主人公・宏と共鳴することができたという。
そしてその撮影直後の感情をストレートに表したのが主題歌“ピクニック”だ。『宏にとって絵を描くことが自分にとっての曲を書くことである』という決意で、その瞬間にしか生まれない気持ちが、かつてない美しさと切なさで表現されている。この曲を野田洋次郎としてではなく、RADWIMPSとしてリリースした理由について、野田は以下のように語っている。
「この映画を通して生まれたRADWIMPSの曲だなって思った。野田洋次郎の曲ではないなって。RADWIMPSにとっても新しい何かをこの曲は提示してくれた」
『トイレのピエタ』を通して限りある命を生きたことで、野田洋次郎は新たな光と出会った。
そして『トイレのピエタ』、野田洋次郎、RADWIMPS、すべてがシンクロした奇跡がRADWIMPSの新たな扉を開いたのである。まさに必読のインタビューだ。