フー・ファイターズは今後の新作について、なんかしらのコンセプトやテーマが伴うことが必要になると語っている。
これまでバンドはテレビ・ドキュメンタリーの『ソニック・ハイウェイズ』の続編をイギリスかヨーロッパを舞台にして製作することを検討していると明らかにしているが、新作の構想についてデイヴ・グロールは先頃次のようにNMEに語っている。
「あるアイディアがあって、もう結構前から温めてるものなんだよね、たぶんここ1年くらいなんだけど。まだ確定してはいないんだけど。でも、間違いなく環境面でアーティストに試練をもたらすものなんだよ。いいアイディアだと思うんだけどね、まだどうなるかわからないんだ」
また、アルバムとしての新作についてテイラー・ホーキンスは「なんかしらのコンセプトが必要になってくる」と次のように説明している。
「もう今じゃただアルバムを作るっていうんじゃ足りないんだよ。昔は曲を一塊書いて、レコーディングして、発表するっていうシンプルなプロセスだったんだけど。アルバム作ったら、ビデオも3本作ってっていう。ビデオの出来がいいとMTVがかけてくれて、レコードがもっと売れるっていう。今じゃもっといろんなことしなきゃならないんだよね」
「デイヴはアルバムになんかしらのテーマや体験がくっついてくるようにしたがってるんだ。デイヴはこの先はなんかしらのコンセプトをアルバムに込めたがっていて、それは『ソニック・ハイウェイズ』みたいなかなりスケールのデカいテーマかもしれないし、『ウェイスティング・ライト』の時みたいに『俺んちのガレージでアルバムはテープで録ろうぜ』っていう単純なものかもしれないんだけど」
「デイヴのヴィジョンだからね。このバンドはデイヴとデイヴのデモ・テープから始まってるわけだし、フー・ファイターズにとって一番いい進み方をデイヴは理解してきたからね。だから、そこで俺がしゃしゃり出て『そうじゃなくってさ、ロック・オペラやろうぜ』なんて言うつもりはないし、そういうことは俺が自分の楽しみで作ってるレコードでやればいいだけの話だからね。これはデイヴの楽しみで作ってるレコードであって、俺たちはデイヴのバンドの一員なんだから、それを形にするためにデイヴの手助けをしてるんだよ。俺とネイト(・メンデル)でバーガー食いに行って、『これってなんかイマイチじゃね?』っていう話にたとえなったとしても、それでも俺たちはデイヴを信じて一緒にとことんやっていく心の準備はできてるんだよ」
その一方でデイヴはまったく違った方向性も考えられると次のようにも語っている。
「今となっては俺たちにとって最も難しいのは、スタジオに入って、ほかのどんなバンドとも同じように普通にアルバムを作ることかもしれないね。実は俺たちはそういうことをやるべきなんじゃないかって決まりかけてたりもするんだけど。ほかのみんなと同じようにアルバムを作ってみろって。自分たちのスタジオでさ。アルバムを何枚も作るためにわざわざ作ったスタジオでさ」
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