【特別企画】関ジャニ∞、傑作ニューアルバム『ジャム』1週間毎日レビュー②

【特別企画】関ジャニ∞、傑作ニューアルバム『ジャム』1週間毎日レビュー①
6月28日(水)に1年7ヶ月ぶりのニューアルバム『ジャム』をリリースする関ジャニ∞。ここ数年、特に音楽バラエティ番組『関ジャム 完全燃SHOW』を通じて様々なミュージシャン、クリエイターたちとバンド・セッションや音楽についての濃いトークを毎週繰り広げ、紡ぎ上げられた繋がり、加速した各メンバーの音楽…
【特別企画】関ジャニ∞、傑作ニューアルバム『ジャム』1週間毎日レビュー①

(毎日レビュー2日目)

M4 なぐりガキBEAT
M5 夢への帰り道
M6 えげつない


2日目の『ジャム』レビューはこの3曲。今年初頭にリリースされたシングル曲“なぐりガキBEAT”は、横山裕が佐々木蔵之介と共にダブル主演した映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』の主題歌であった。気鋭のソングライター=NOMSONが、関ジャニ∞作品ではお馴染みの大西省吾とのタッグで手掛けたビッグバンドのスカ/ロックチューン。アルバム『ジャム』には、バラエティ性豊かな楽曲群の中で関ジャニ∞のめくるめくスイッチングボーカルがどのように決まってゆくのか、という注目ポイントがあるわけだけれども、ここではシングル曲として、また映画に寄り添うナンバーとして、華々しいサウンドにも押し負けないメンバー一丸のチーム感がキモになっている。楽曲の推進力を担うかのようなコーラスがあらためてかっこいい。続くM5“夢への帰り道”は、BEGINが提供した大らかでフォーキーな美曲。山あり谷あり、幾つもの別れと出会いを経験する人生の道のりを、音楽になぞらえてゆく。関ジャニ∞の活動キャリアがあればこそ、という味わい深さが引き出されていて見事だ。序盤からカラフルに、賑々しく飛ばす『ジャム』の前半、一服の清涼剤のような働きをもたらすナンバーでもあるだろう。しかしここで油断はできない。何しろM6は噂の大型新人=岡崎体育が手掛けた“えげつない”である。津軽三味線をシンセ音に置き換えたかのような、素っ頓狂なメロディを備えるエレクトロロックが暴走し、2コーラス目では唐突に村上信五が仕切るメンバー間のラップバトルが勃発。ガチというよりもマブだからこその暴露合戦がアツい上、逃げ腰の丸山隆平がきっちりとオチをつける流れも最高だ。音楽への深い愛と理解をギミックやトラップに置き換える難儀な才能=岡崎体育が、総力をもって関ジャニ∞に挑んだ結果としての関西ケミストリー。しかし、「音楽への深い愛と理解」という共通点で言えば、関ジャニ∞と岡崎体育は意外なくらい好相性なのだ。(小池宏和)

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