(毎日レビュー3日目)
M7 パノラマM8 Never Say Never
M9 侍唄(さむらいソング)
アルバムも後半に差し掛かるM7~M9は、ロックからバラードまで関ジャニ∞の音楽性の幅広さを証明する並びになっている。36枚目のシングルでありアニメ『モンスターハンターストーリーズ RIDE ON』の主題歌であるM7“パノラマ”はタイトル通り広大な景色を一気に展望するような気持ちよさと疾走感に溢れたポップチューン。イントロから小気味いいギターのカッティングが気持ちよく、サビでメンバーのユニゾンによって歌われる《大事な人守る為に いざ立ち上がれ》というフレーズに背中を押される。映画『スパイダーマン:ホームカミング』日本語吹替版主題歌のために書き下ろされたというM8“Never Say Never”はメンバーの安田章大によって作詞作曲された楽曲。ギターとドラムが引っ張っていくロックチューンで、ヘドバン上等の間奏の展開がメチャメチャかっこいい。豪華アーティストやプロデューサーたちによる提供曲との並びの中で、堂々と自身のカラーを打ち出した安田のソングライティング力の高さを改めて証明する1曲になっている。
そして、このパートの最後を締めるのはM9“侍唄(さむらいソング)”。34枚目のシングルであり、メンバーの錦戸亮主演ドラマ『サムライせんせい』の主題歌である。作詞作曲は『関ジャム 完全燃SHOW』での特集も記憶に新しいレキシこと池田貴史によるもの。《サムライ》や《どの時代も越えて行けるよ》などレキシ風味を感じる詞も散りばめながら愛する人への気持ちを歌う歌詞が素晴らしく、メンバーの気持ちのこもったボーカル、特に大サビ前の渋谷すばるによる《はなれていても はなれてても》など、ミディアムバラード調のメロディとも相まって強く胸を打たれる楽曲になっている。(菊智太亮)