そして今回のシングルに収録されている3曲は、川上曰く、多数ある楽曲ストックの中から選ばれた「今この瞬間に発表したい曲」ということだが、この“明日、また”を聴いて、[Alexandros]が伝えていかなければならない言葉や感性がどんどんと明確になっているなと思った。明日、また、望まぬ境遇や己の弱さに出会ったとしても、誰かになろうとせずに自分のままで越えていけ――まずは自分と向き合っていかなければならないというその強さを歌い続けることが、[Alexandros]に託された使命なのだろう。「使命」と呼ぶとなにやら荷が重そうに聞こえるかもしれないけれど、彼らはそれを苦に感じないはずだ。なぜなら、結成した時から誰に言われるまでもなく彼らはそれをし続けていたから。自分という存在証明を残す意味を誰よりも強く感じ、その一本通った芯を決して曲げずにここまで来た彼らだからこそ、屈強な想いが宿った音楽は高く遠くまで響いて多くの人の背中を押しているのだ。そして、楽曲の翼とも言えるメロディはリリースを追うごとに大きく逞しくなっていっているし、彼らが見据えている大舞台がよく似合うスケール感を生み出している。
この曲を携えて彼らはまた高く羽ばたいていくのかと思うと、たまらなくワクワクする。仕事や学業に追われて俯きがちな日々の積み重ねで狭まった視界をぱっと広げてくれる、希望の音が鳴っている。(峯岸利恵)