11月22日に新作『フー・ビルト・ザ・ムーン?』を日本先行リリースしたノエル・ギャラガーが「FACT Magazine」のインタビュー企画「Confessions」に出演し、クリエイション・レコーズからリリースされたアルバムで一番好きな作品や思い出深いレコーディングについて語っている。
かつてオアシスも在籍しており、プライマル・スクリームが2000年にリリースした『XTRMNTR』をもって倒産したクリエイション・レコーズだが、ノエルが「オアシス以外で」一番好きなアルバムはプライマル・スクリームの『スクリーマデリカ』(1991)なのだと以下のように話す。
俺たちがクリエイションと契約した時、倉庫に連れていかれてなんでも好きなレコードを持ってってもいいって言われたんだ。
そこで俺たちは急に真顔になって、もう『スクリーマデリカ』を持ってるのに他に必要なレコードなんてねーしって言ったんだよ。他はゴミだろってね。
Primal Scream - Loaded
さらに、最も思い出深いレコーディングについては『オアシス(デフィニトリー・メイビー)』だと言いたいところだが、当時はドラッグのせいでまるで記憶がないのだと次のように語る。
最も思い出深いレコーディングって言ったら、まず俺の記憶に残ってなければならなくなるわけだろ。そうなると今度の新作のためのレコーディング・セッションっていうことになるよ。
まあ、俺にはさっぱり思い出せなくなってるんだけど、もし覚えてたら『オアシス』のレコーディングが一番思い出深いものになってたはずだよね。ロックンロール・レコーディングとしてね。少しでも憶えてたらそういうことになるんだけど、まるで思い出せない……。
たとえば今度の新作を作ってる時、家に帰って来て奥さんに聞かれたんだよね。「今日はどんなことやってたの?」って。それで「何をやってたかわかんないんだよな」って答えると、「スタジオに行ってたんじゃないの?」って聞かれてね。「そうだよ」って答えて、「だから、何をやってたのよ?」って聞くから「シンセサイザーを7時間弾いてたんだよ」って教えたんだ。
そしたら「あなた、シンセサイザーなんか弾けなかったと思うんだけど」って聞かれて、「うん、弾けないよ」って答えてね。まあ、今度のアルバムはそんなアルバムなんだよ。
Noel Gallagher’s High Flying Birds - Fort Knox
また、「音楽業界で一番最悪なこと」を「ストリーミング」と答えたノエルは「俺の才能はレンタルで提供してるんじゃないから」と話し、「若い音楽ファンにしても、作品を所有しないでどうやって愛着を持てるんだ」とも述べていたようだ。
そして、若き日の自分へのアドバイスとしては以下のようなコメントを残した。
もうちょっと今のうちに全力でやっとけって言いたい。というのも、50になった頃には昨日の自分の姿より今の自分がよくなってることが分かるだろうし、すべてうまくいくはずだからってね。