12月1日に1963年~1965年に出演した「BBC Radio」の番組でのライブ音源を収録したアルバム『オン・エア』をリリースしたザ・ローリング・ストーンズ。
『ロッキング・オン』1月号では、ストーンズがまだ新人だった頃、ライブ・デビューを果たした1962年以降の貴重なドキュメント、そして聴きどころ検証対談を合わせた計10ページにわたる徹底特集を掲載している。
ドキュメントの中心となるライブ・デビュー当時、チャーリー・ワッツはまたバンドのドラマーでなかった。以前在籍していたアレクシス・コーナーとストーンズの違いについて、78年に振り返っている。
つまりね、アレクシスみたいな、あの手のもの(ブルース)をやってたバンドは、みんなエキセントリックな老人ばかりだったんだよ。ところがストーンズは、少なくとも前列のメンバーはね、若者だったわけさ(中略)アレクシスのバンドを観てたって面白くともなんともないけど、このグループは、いわば境界線を跨いでいたんだよ。ロック・スターのような存在だったと思うが、それでいて彼らは演奏もできたのさ。
ロンドン東南部で誰もがプレイしていた音楽とは違う、ストーンズが鳴らす「R&B」はすぐに世間に受け入れられた訳ではなかった。
バンドは「ほとんどギグもやらせてもらえなかった」というが、この時期にジャガー、リチャーズ、ジョーンズ、ワイマン、ワッツ、そしてイアン・スチュアートというお馴染みのメンバーが出揃う。
ベースのビル・ワイマンはバンド加入について、以下のように打ち明けている。
ジャズはその頃、ロンドンで流行ってたけど、僕は全く手を出したことがなくて、R&Bだってやったことがなかった、僕は(アレクシス・)コーナーよりロックンロールの方に興味があったんだよね。だから(ストーンズに入ったことは)すごく自分でも不思議だった。最初の数週間このバンドに僕をつなぎとめていたのは、チャック・ベリーのみ。チャック・ベリーならどの曲でも知ってたから。
そのほか、ドキュメントにはディック・テイラーやイアン・マクレガンといったデビュー初期のストーンズを知る人物たちの言葉も収められている。本特集を読んで、ぜひ『オン・エア』が収録された時期のストーンズに出会ってみてほしい。
『ロッキング・オン』1月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/144146