10-FEET「京都大作戦」試写会にメンバー登場! 唯一無二のフェスを育んだ「魂の物語」を観た

10-FEET「京都大作戦」試写会にメンバー登場! 唯一無二のフェスを育んだ「魂の物語」を観た - All photo by HayachiNAll photo by HayachiN
TAKUMA(Vo・G)「めちゃめちゃ削っても8時間やんな?」
NAOKI(B・Vo)「まだもっと入れたいところいっぱいあります」
KOUICHI(Dr・Cho)「『大作戦』の前日、俺が家で寝てる時の映像とか……」
TAKUMA「撮ってへんわ!(笑)」

10-FEET主催フェス「京都大作戦」史上初の映像作品として6月27日にリリースされる『京都大作戦2007-2017 10th ANNIVERSARY! ~心ゆくまでご覧な祭~』。その発売に先駆けた特別先行試写会が、兵庫・MOVIXあまがさき/京都・MOVIX京都(ともに6月3日)に続き、6月15日には東京・新宿バルト9で開催。上映前には10-FEETのメンバー=TAKUMA/NAOKI/KOUICHIを迎えての舞台挨拶も行われ、満場の客席が熱く沸き返っていた。

10-FEET「京都大作戦」試写会にメンバー登場! 唯一無二のフェスを育んだ「魂の物語」を観た

惜しくも台風で開催中止となった2007年「幻の第1回」から2016年までのドキュメントを収めた『京都大作戦2007-2016 〜心ゆくまでご覧な祭〜』と、10回目にして初の3日間開催となった昨年:2017年の模様をライブ映像を中心に凝縮した『京都大作戦2017 LIVE 〜心ゆくまでご覧な祭〜』から成る『京都大作戦2007-2017 10th ANNIVERSARY! ~心ゆくまでご覧な祭~』は、Blu-rayで2枚組/DVDでは4枚組。総収録時間は実に8時間16分に及ぶ(『2007-2016』と『2017 LIVE』はそれぞれ単独でのパッケージも同時発売/DVDのみ)。
今回上映されたのは、8時間超えの作品を80分ほどに編集したダイジェスト版だったのだが、それでも「京都大作戦」の足跡と熱量はどこまでもリアルかつダイレクトに伝わってきた。

10-FEET「京都大作戦」試写会にメンバー登場! 唯一無二のフェスを育んだ「魂の物語」を観た

TAKUMA「今日遠いところから来た人います?」
男性客「鳴尾浜!」
TAKUMA「……どこ? 僕を日本列島としたらどの辺?(と言って体を日本列島の形に反らせる)」
男性客「左手あたり!」、「兵庫県!」
TAKUMA「尼崎の方が近かったなあ(笑)」
……といったトークに場内が沸いたり、ライブとは異なる空気感ながらも終始一体感に包まれていた今回の先行試写会。印象的だったのは、「『京都大作戦』に行ったことがある人?」という司会者:大抜卓人(ラジオDJ)の質問に対して、満場の観客のほとんどが挙手していたことだ(その後、TAKUMAの「昨年行かれた方は?」の問いにも半数以上が手を挙げた)。

10-FEET「京都大作戦」試写会にメンバー登場! 唯一無二のフェスを育んだ「魂の物語」を観た

今ではアーティスト主催のイベント/フェスも決して珍しくはないが、その中でも「出演アーティストと主催者との『魂の物語』が強く深く刻み込まれているロックフェス」という観点で言えば、「京都大作戦」は日本最高レベルだろう。
今この時代を生きる上で一生懸命に何かに耐えたりこらえたり、自分を押し殺したりしているような感情のリミッターを、10-FEETの歌と音楽は片っ端から取っ払って、激情の赴くままに僕らをロックの狂騒と衝動の彼方へと導いてくれる。そんな10-FEETの音楽の磁場はそのまま、「京都大作戦」というフェスの磁場にもつながっている――ということが、ダイジェスト映像に収められた過去の出演者/参加者の表情や、そこで繰り広げられるエモーショナルな名シーンの数々からくっきりと浮かび上がってきた。

そして――その10-FEET自身が感情のリミッター決壊状態になったのが、「京都大作戦2013」2日目。この日出演したNAMBA69Ken Yokoyamaへのリスペクトをこめて、10-FEETがトリのステージでHi-STANDARD“STAY GOLD”のカバーを演奏している時に、袖から難波章浩&横山健が登場。TAKUMA&NAOKIのギターとベースを構え、KOUICHIとともに“STAY GOLD”を演奏。少年のように舞台を駆け回りながら感極まって号泣するTAKUMA。難波&横山が10-FEETの3人とハグし合って退場した後、TAKUMAが「俺のギター、あんな音すんねや……」と感激を語る――。
実際、この場面は僕も会場で観ていたのだが、舞台袖で耳打ちし合って急遽飛び入りを決めた難波&横山の表情をはじめ、現場をつぶさに記録し続けた密着カメラの映像も含めて過去の瞬間を振り返ることで、当時とはまったく別種の驚きと感動が立ち昇ってきた。

もともとは「結成10周年の記念イベント」として計画が持ち上がった2007年の「京都大作戦」。しかし、台風の影響で中止が決定。解体が進むステージを眺めながら「大好きなバンドとかアーティストとかばっかり来る予定やったんですよね」と雨の中で語るTAKUMAの放心したような表情が映し出され、思わず胸が詰まった。
ライブ/ドキュメントの合間に挿入されたインタビュー映像の中で、「ショックが大きすぎて……もう人生全体に『一巻の終わり』みたいな」と当時の思いを露わにしつつ、TAKUMAは「あの中止がなかったら、一年目に一回やって『10周年おめでとうございました、ありがとうございました』っつって、フェスが次の年もあるっていうことはなかったと思いますね」と明かしていた。

昨年(2017年)の最終日、雨と落雷による中断の影響で持ち時間わずか12分となった10-FEETの舞台も、「京都大作戦」という名の壮大なロック絵巻の一幕として、今作の中で凄絶な輝きを放っている。
無念の挫折から始まった「京都大作戦」が、出演アーティストと10-FEET自身の想いの力を糧として、唯一無二のフェスへと成長していく――という奇跡の道程を、この映像から誰もがリアルに感じることだろう。そんな作品だ。

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舞台挨拶の締め括りは、3週間後に迫った「京都大作戦2018 〜去年は雷雨でごめんな祭〜」へ向けての3人からのメッセージ。「当日楽しんでください!」(KOUICHI)、「今年も全力で楽しみましょう!」(NAOKI)、「今までの10年を超えられるように、最高記録をみんなで出したいと思いますんで、よろしくお願いします!」(TAKUMA)という言葉が、「京都大作戦」のさらなる「その先」のドラマへの期待感をかき立てていった。(高橋智樹)

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