「イケメン役者育成ゲーム『A3!』」の舞台化ということで、役者が役者を演じる二重構造が本作の最大のマジックだ。役者だからこそわかる演じることの難しさや葛藤、仲間との絆や喜びなど、演者自身が共感できることも多いという。キャストたちは役と向き合っていくなかでたくさんの成長や発見があり、改めて“演劇”というものに向き合っていくことになったそうだ。
すでに人気があってその勢いを肌で感じられるくらいの原作の舞台化だったので、そのキャラクターを演じる上で100%の説得力を持ちたいなっていうのは一番に考えていました。キャラクターになりきるのは当然。そこに自分の演劇観だったり演劇力をのせていって、ちゃんと演劇作品を作ろうって(赤澤)
この座組は「演劇」に対しての振り幅が広い。もし原作を知らない人が観ても演劇作品として確実に楽しめる間口の広さがあると思います。キャラクターとしてその世界観にいながらも演劇としてどんどん追求していけるというのが、すごく素敵で。ナチュラルにというのとは違うんですけど、リアルに作っていけてるなぁと思いました(本田)
僕はこの規模の作品に関わるのは初めてで、2.5次元作品自体も初めてだったので未知の部分がたくさんありました。そこで自分自身も成長したし、成長していく過程で自分の演じるキャラクターと重なる部分もあって。エーステに出会えてよかった(野口)
初演のSPRING & SUMMER 2018公演は、みんなで「初めて」を共有できたのがすごくよかった。このキャラクターに袖を通すのは僕たちが初めてですし、その基盤作りは、恐怖心がありながらもワクワクする楽しさがありました(宮崎)
お芝居って華やかさだけじゃなく、裏でいろんな苦悩や葛藤を経て絆が生まれて芝居が生まれる。そんな泥臭い一面もあるんだっていうことをエーステから伝えられたら嬉しいし、僕らがやっている演劇の意義がひとつでもみなさんに伝えられたら何よりです(陣内)
さらに特集内ではメインキャスト5名を深掘りすべく、Q&Aアンケートを実施。また沖田プロデューサー×亀田真二郎(脚本)の対談では、熱い演劇論や制作裏話が盛りだくさん。演者と作り手の両方向から『エーステ』がひもとかれ、『A3!』ファンには必見の内容だ。
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