Eveが“闇夜”と“白銀”の2曲で描いた、絶望と希望の表裏一体のコントラストについて

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2019年、Eveはまったくおもむきの異なる2つの楽曲を発表した。ひとつは重厚感のあるバラードの“闇夜”。もうひとつは明るく疾走感のある“白銀”。黒と白のような対照的な2曲だけれど、この2つがそろった時、見えてきたものがある。

“闇夜”は、TVアニメ『どろろ』の第2期エンディングテーマとして書き下ろされた。主人公・百鬼丸は鬼神に身体を奪われた状態で生み落とされ、身体を取り戻すために旅をする。そんな「失われた」状態から始まる百鬼丸の人生に、“闇夜”はそっと寄り添っていく。
《救いなどない 生まれ堕ちてきた》、《いくつもの刃携えて 心に鬼を宿した》
多くの苦痛を背負うその生命を描いた詞は重たく、苦しい。
だが、それでも歩みを止めることのない「貴方」に“闇夜”が与えるのは《もう貴方は独りじゃないから》という祝福の言葉だ。生き続けるなかで出会ったもの、得た感情は、誰にも奪えない自分だけの価値となる。
闇夜が明けたわけではない。それでも、《きっと疑わぬ貴方 呪われた世界を 愛せるから/全てを背負った今/取り戻すの》という締めくくりは、暗い世界に小さな光を灯す。

一方、“白銀”から真っ先に感じるのは、何かが起こりそうな、思わず駆けだしたくなるような期待感だ。けれどそのスピード感の中には、どこか焦燥が滲む。
歌詞には《与えられたこの瞬間に》、《刹那的な物語を今》など、一瞬を切り取ったフレーズがちりばめられている。「今」があっという間に過去になってしまうこと、「今」横にいる君がこの先も隣にいるとは限らないこと。それを知っているから、《夢ならば 覚めないでいて》、《確かな熱だけ覚えていて》と切なく願う。
銀世界の中で“白銀”が見据えるのは、「いつか失われていく未来」だ。だからこそ、今この瞬間を焼き付けようとする。《この気持ちを胸に刻んでは/いつかまた想いだせるように/白銀の大地を蹴った》と。

積み重ねてきた今までを描いた“闇夜”と、失っていくこれからを描いた“白銀”、その間で重なり合うのは、かけがえのない「今」だ。2曲が並ぶことで見えてくるのは、生きることそのもののようでもあるし、Eveの見る世界の奥深さともいえるかもしれない。
“白銀”は、「JR SKISKI 2019-2020」のキャンペーンテーマソングでもある。先日全国ツアーを完走し、5月には初のアリーナワンマンの開催を発表したEve。その勢いは今年もっと加速していくのだろうし、黒と白のその先にある、さらに多彩な景色を見せてくれるに違いない。(満島エリオ)
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