【43日間、連続公開!】ロッキング・オンが選ぶ究極のロック・ドラマー43選/トレ・クール

ロッキング・オン6月号では、「究極のギタリスト」を特集しています。そこでギタリスト特集とあわせて 、昨年の9月号に掲載したロッキング・オンが選ぶ「究極のロック・ドラマー」を43日にわたり、毎日1人ずつご紹介します。

「究極のロック・ドラマー」に選ばれたアーティストはこちら。

トレ・クール(グリーン・デイ)

【43日間、連続公開!】ロッキング・オンが選ぶ究極のロック・ドラマー43選/トレ・クール

“マイノリティ”のアッパーでルーズな開放感も、“バスケット・ケース”のソリッドで性急なスリルも、“アメリカン・イディオット”のパンク超特急の如き爆走感も、グリーン・デイの音楽はすべて「3ピース・バンドの理想と美学」を最大級に体現するものだ。同時に、徒手空拳のシンプルなフレーズとプレイで見事な足回りと加速を見せるグリーン・デイのビートは取りも直さず、「パンクは/お前はあるがままでどこへでも行ける」というアティテュードを聴く者の頭と心にダイレクトに響かせてくる鼓動に他ならない。

そして、グリーン・デイの骨太でワイルドなリズムを司るドラマー=トレ・クール。彼が2代目ドラマーとして加入したことで、『1039/スムーズド・アウト・スラッピー・アワーズ』でのノー・フューチャーなパンク感が『カープランク』、『ドゥーキー』のポピュラリティへと位相変換された。それはつまり、後に次世紀を震撼させる『アメリカン・イディオット』、『21世紀のブレイクダウン』というマスターピースを生み出すに至った「ポップ・パンク」の大きな扉を開いた決定的瞬間でもある、ということだ。

DTMがどれだけ複雑で精緻なビートを再現できる時代になっても絶対に到達できない、トレ・クールのビートのストレートな迫力。最新アルバム『ファザー・オブ・オール…』は、その真価を何より厳然と証明している。(高橋智樹)



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【43日間、連続公開!】ロッキング・オンが選ぶ究極のロック・ドラマー43選/トレ・クール - 『rockin'on』2021年6月号『rockin'on』2021年6月号
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