【JAPAN最新号】米津玄師、その世界観に1万7千人が息を呑んだ――「米津玄師 2023 TOUR / 空想」最終日・横浜アリーナ、徹底レポート

現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』9月号に「米津玄師 2023 TOUR / 空想」のレポートを掲載!

その世界観に1万7千人が息を呑んだ――「米津玄師 2023 TOUR / 空想」最終日・横浜アリーナ、徹底レポート

文=小池宏和 撮影=太田好治、ヤオタケシ、横山マサト、立脇卓


2023年4月から始まった「米津玄師 2023 TOUR / 空想」は、全国のアリーナ規模会場で全24公演、約2ヶ月半という期間にわたって繰り広げられてきた。(中略)横浜アリーナ4デイズで締め括られた「空想」ツアーのファイナル、7月2日公演の模様を振り返りつつ検証してみたい。

開演予定時刻の17時を回り、場内が暗転する。屋内ではマスク着用の運営方針(それを前提にしたチケット販売であった)だが、アリーナを満たす歓声のどよめきが感慨深い。オルゴールのような音色の繊細なメロディにエレクトロニックサウンドが重なってゆくオープニングSEを経て、淡いブルーの照明の筋が走るステージ上では、上下グリーンの衣装を纏った米津が姿を見せ、まずはスタンドマイクで“カムパネルラ”を歌い出した。力強くタイトなバンド演奏も立ち上がりから素晴らしい。バンドメンバ―は今回、中島宏士(G)、須藤優(B)、堀正輝(Dr)というお馴染みの顔ぶれに、宮川純(Key)が加わった編成だ。ジャズやソウルミュージックの音楽的バックグラウンドを持ち、現行シーンのさまざまなプロジェクトでも引っ張りだこの一流プレイヤーである宮川の演奏は、ライブ全編にわたって豊かな色彩と新鮮な息遣いをもたらしていた。ステージの頭上には巨大な可動式LEDが吊るされ、背景スクリーンやライティングと併せて幻想的な演出をもたらすのだが、それはただ華やかで派手というりも抑制の効いた巧みな演出になっており、むしろ音楽への没入体験を促してくれる。“カムパネルラ”の最後には、銀河鉄道のアニメーションが余韻を残していった。(以下、本誌記事に続く)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2023年9月号より抜粋)


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