ソニック・ユース「レディオヘッドは他のミュージシャンに決まりの悪い思いをさせた」

ソニック・ユースのキム・ゴードンがレディオヘッドについて語っている。2007年作『イン・レインボウズ』リリース時にレディオヘッドが考え出した「市場戦略」は、彼らより規模の小さな、お金のないバンドたちに決まりの悪い思いをさせたと彼女は言う。

購入者が価格を自由に設定できる『イン・レインボウズ』は多くのファンによって無料でダウンロードされたが、キム・ゴードンはこの気前が良すぎるともいえるレディオヘッドのやり方に異議を唱える。

「彼らは自分たちで市場戦略を考え出し、別の人間を雇ってそれを実現させた」と彼女はザ・ガーディアン紙に語る。「一見、すごくコミュニティ志向なやり方に見えるけど、仲間のミュージシャンたち、彼らほどたくさんレコードが売れるわけではないミュージシャンたちのことは考慮されなかった。彼らと同じような仕方で音楽を提供しないことで、みんなが決まりの悪い思いをすることになった」

「いい戦略だったと思うし、私もそれを思いついていればって思うわ。でも私たちだってそんな立場にはないのよね。もしそんなことをしていたら、あと2年はレコードを出せなかったかもしれない。それでは音楽を作るという、より大切なことに悪影響が出てしまう」

同じインタビューで、リー・ラナルドはソニック・ユースが2008年に<スターバックス>レーベルからリリースしたコンピレーション・アルバム『Hits Are For Squares』について語っている。

「実際にレコードを出してみて、どんなことが起こるのか見てみようと思ったんだ」と彼は話す。「あのグループ(スターバックス)にはどこかひねくれたものを好むところがあって、その企画もずいぶんひねくれたものだった」

「当時、(不況で)他のどのレーベルもCDを出していないときに<スターバックス>だけが出していた。メジャーはお手上げの状態だったんだ。皮肉なのは、あのアルバムはブログなんかでさんざん叩かれていたのに、今では僕らの最もレアなレコードになっているってことだね。僕は店であのCDを見たことがないし、あのCDを見かけたことがある人にも会ったことがない」

ソニック・ユースのニュー・アルバム『ジ・エターナル』は6月3日にリリースされている。

(c) NME.COM / IPC Media 2008/2009
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