元ザ・ローリング・ストーンズのビル・ワイマンが、「ギター・ヒーロー」や「ロック・バンド」などの音楽シミュレーション・ゲームはあまり好きではないと語っている。これらのゲームは人々が本物の楽器を手に取って学ぶ機会を減らしていると考えているそうだ。
「子どもたちが(実際の楽器を)覚えようとしなくなるし、それは問題だよ」とワイマンは9月8日、BBC Newsに語っている。「本当に身を入れて楽器を学ぼうという気持ちがどんどんなくなってきている。それは残念なことだと思うから、ああいうものにはあまり熱心になれないね」
ちなみに、「ロック・バンド」シリーズではローリング・ストーンズの曲も使用されている。
ビル・ワイマンはこの日、ビートルズゆかりのアビイ・ロード・スタジオに最近入ってチルドレン・イン・ニード(1980年からBBCが行っているチャリティ活動)のためにリリースするビートルズのカバー曲をレコーディングしたことについて語った。
この日一緒にインタビューを受けていたピンク・フロイドのニック・メイソンも、ワイマンと同じ意見だと話している。
「自分の子どもたちがあれをやっているのを見てイライラしたよ」と彼は言う。「ボタンの押し方を覚えるのに費やしたのと同じ時間をギターの練習に使っていたら、今ごろおそろしく上手くなっていただろうにね」
だが彼はこうした音楽ゲームにピンク・フロイドの楽曲が使用されることについては積極的な面もあると考えているようだ。「たぶん(依頼があれば)考慮すると思うよ。レコードを売るというビジネスがほとんど消えてしまった今となっては、みんな音楽を売るための新しい道を模索しているだろうしね」
また、「ロック・バンド」の発売元であるハーモニクス・ミュージック・システムズ社の創設者アレックス・リゴプロスは、「『ロック・バンド』にインスパイアされたファンたちからは、実際の楽器を勉強し始めたという知らせを繰り返し受けています」と話し、自社製品を擁護している。
本日9月9日には、コントローラーを使ってザ・ビートルズの楽曲を演奏することができる「ザ・ビートルズ:ロック・バンド」の発売が欧米で始まった。
(c) NME.COM / IPC Media 2008/2009
ビル・ワイマン「音楽ゲームはよくない」
2009.09.09 21:39