ザ・ナショナルがグレイトフル・デッドのカバー・コンピを企画中

ザ・ナショナルがグレイトフル・デッドのカバー・コンピを企画中 - 2010年作 『ハイ・ヴァイオレット』2010年作 『ハイ・ヴァイオレット』

今年のコーチェラ・フェスティバルにも姿を現したザ・ナショナルだが、バンドは現在、グレイトフル・デッドのカバー・コンピ盤を企画しているところだとコーチェラの会場でスピナーに明らかにしたとか。

もともとザ・ナショナルのギター類やキーボードを務めるアーロンとブライス・デスナー兄弟の2人は2009年にボン・イヴェール、スプーン、フェイスト、ダーティ・プロジェクターズ、デヴィッド・バーン、アーケイド・ファイア、そしてもちろんザ・ナショナルらをフィーチャーした2枚組コンピ盤『ダーク・ワズ・ザ・ナイト』のキュレーターを務め、大成功させたことでも知られている。実はこのアルバムはエイズへの問題意識を高めるために活動しているNPO団体レッド・ホットへのチャリティ・アルバムとして企画されたものだったのだが、デスナー兄弟の企画が大当たりしたことで120万ドル(約9960万円)を越える収益を上げることに成功した。

今回バンドが温めているコンピ盤もレッド・ホット支援のための企画でベースのスコット・デヴェンドルフは「今新しいコンピ盤の準備にとりかかってて、これが『ダーク・ワズ・ザ・ナイト』みたいなものになる予定なんだよ。ただ、内容はグレイトフル・デッドのカバー・アルバムになるんだ」と語っている。

ちなみにザ・ナショナルズが手がけるであろうデッドのカバーについてスコットはこう説明している。「今ちょうどそれを思案中なんだよね。だけど、マット(・バーニンガー)が歌わなきゃならないから、マットの声に合わせてフィル・レッシュがボーカルを取っているものにするのがいいかなってことになってて、“ボックス・オブ・レイン”か“アンブロークン・チェイン”のどっちかっていう話になってるんだよ。今のところ、“ボックス・オブ・レイン”がちょっとリードを取ってる感じかな」。

スコットによれば、まだ企画としてはかなり初期段階にあるが、今のところ話に乗り気なアーティストとしてスティーヴ・ライヒ、フリート・フォクシーズ、ボン・イヴェールらを挙げていて、来年か再来年には出せるのではないかと語っている。

いずれにしても音楽的に刺激のあるものには必ずするとのことで、「ジャム・バンドによるグレイトフル・デッドのカバー・アルバムみたいな内容にはならないよ」と語っている。「デッドのカバー・バンドなんてほんと掃いて捨てるほどいるからね。だから、アルバムの半分くらいは完全に楽曲を解釈しなおすものになるんじゃないのかな。それと普通なら声をかけなさそうなアーティストにやってもらうのもいいんじゃないかと思うんだ。クリスタル・キャッスルズなんかもいたらおもしろいと思うんだけどね」
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